【いたずらなお月様】
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「───あ、ハナビ…! ど、どうしよう、私っ…!?」
「おはよう姉さま、どうしたの? ……てゆうか、何で朝からネジ兄さまの姿に変化してるわけ? 声と姿がチグハグで、ちょっと笑えてくるんだけどっ」
「違うの、変化じゃないの…! 朝起きたら、何故か私、ネジ兄さんの姿になっちゃってて…! まさか寝ぼけて自分で変化しちゃったのかなって思って、変化を解こうとしたんだけど、元に戻れないの…っ!」
「はぁ…?! 何それっ、確かに声そのものは姉さまだけど、姿が兄さまのままって……??」
「───ハナビ様…と、俺の姿をしたヒナタ様……とでも呼べばいいのでしょうか」
「あ、ネジ兄さま───じゃない?! ヒナタ姉さまの姿してるのに、声が兄さまだっ!」
「ね、ネジ兄さん……もしかしてその姿、変化してるわけじゃないんです、か?」
「…そうおっしゃるという事は、ヒナタ様もただの変化ではないのですね」
「それじゃあ兄さまも、姉さまと同じく朝起きたら姿だけ変わっちゃってたのっ?」
「えぇ……何やら胸苦しさを感じて目が覚めたら、何故だかヒナタ様の姿に───。無意識の内に変化するという馬鹿な事をやらかしてしまったのかと思い、解こうとしたのですが……何度試しても元に戻れず、ならば自分の姿に変化してみようとしても、駄目でしたよ」
「わ、私と同じです…。どうなってるの、かな……??」
中身がネジのヒナタは、クールな表情で組み辛そうに腕組みをし(胸のせい)、中身がヒナタのネジは首を傾げて胸板の前に握った片手を置き、女の子のように困った表情をしているのを見てハナビは、可笑しさを堪えつつ質問する。
「姉さま、兄さま……昨日何かあった? 変化じゃなくて、姿が入れ替わっちゃうなんてどういうこと??」
「何かって…、特別な事はなかったと思う、けど……ねぇ、兄さん?」
「───えぇ、特に何も」
「ほんとにぃ? てゆうか、その状態どうするの? 声と姿がチグハグじゃ、ごまかしきれないよね。病院行って、診てもらったら?」
「自然に戻るかどうかも判りませんし、ここは恥を忍んででも医療忍術のエキスパートに診てもらうべきでは───」
と、ヒナタ姿の声はネジが話している所へ、日向家の塀を軽く飛び越えて来たナルトが唐突に現る。
「おーいネジ、昨日オレと修行の約束しただろ? 今すぐ外の修行場所行こうぜッ!」
キラキラしたナルトスマイルを向けられたネジ姿の中身ヒナタは、顔を真っ赤にしてヒナタ姿の中身ネジの後ろに慌てて隠れた。
「あ? どうしたってばよ、ネジ??」
(───しまった、昨日半ば強引に修行の約束をさせられていたのを失念していたッ)
ヒナタ姿の中身ネジはつい、少々無理のある裏声を駆使
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