【ネジおじさんの休日】
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い事にしていた。
「あら、予約済み? 残念ねぇ…」
「……誰かと付き合いはしても、ほとんどハナビの方から振っているそうじゃないか」
「だって、私の眼にかなう男じゃないんだもの、しょうがないでしょ? 兄様だったら無条件なんだけどねぇ、料理も出来るし」
「…ハナビお姉ちゃんがおじさんのこと、兄さまって呼んでるのいいなぁ。ヒマは、"ネジおじさま"って呼ぼうかな!」
「お、おじさま……?」
その響きに、ネジは少しばかり悦に入ってしまった。
「それならヒマワリ! おれのこと、"お兄さま"って呼んでみてくれってばさ…!」
「え〜? お兄ちゃんはお兄ちゃんでいいじゃない。もっと大人になってカッコよくなったら、呼んであげてもいいよ」
「よっしゃ! ヒマワリに"お兄さま"って呼んでもらうために、カッコいい大人になってみせるってばさ!!」
「ボルト、俺も協力を惜しまないぞ」
「おぉ、さすがネジおじさま…!」
「…何かおかしな方向行ってるわよあんた達。まぁ、"お兄さん"としては似たような立場だものねぇ。───さぁて、ヒマワリとボルトはそろそろ寝なさいよ〜。ここからは、"大人の時間"だから」
「あれ、ハナビ姉ちゃん日向の家帰んないの?」
「あ〜大丈夫、もしかしたら泊まってくかもって言ってあるから」
「宗主がそんな事でいいのか? 何なら俺が送って行くが」
「私だって家柄とかから解放されたい時くらいあるの! お互い、いい歳なんだし大人の時間楽しもうよ。(お酒、買ってあるし)」
最後の方はネジの耳元でささやくハナビ。
「……悪いが俺は飲まないぞ」
「何よ、飲めないわけじゃないくせに相っ変わらず付き合い悪いわねぇ」
「いいなぁ、ヒマも大人の時間してみたい……」
「とか言ってすごい眠そうだってばさヒマワリ。ふわぁ……おれも眠いけど。んじゃ、おやすみーネジおじさん、ハナビおば…姉ちゃんっ」
「おじさん、お姉ちゃん、おやすみなさ〜い」
「はい、お休み〜」
「お休みボルト、ヒマワリ」
甥っ子と姪っ子が二階へ上がるのを見送るハナビとネジ。
───すっかり、夜も更けてきた。
「私達も歳とるわけだよねぇ、あんな可愛い甥っ子と姪っ子が居るんだもの」
「…そうだな」
ハナビは缶から直接お酒を口にし、ネジの方はあくまでお茶だった。ハナビは酒豪ではないが、お酒はそこそこ嗜める。
ネジといえば、宴席などでは付き合いとして飲む事にしているが、それ以外好んで酒を口にする事はしなかった。
「ボルトはちょっと生意気になってきたけど……いいな〜、私も子供ほしいかも。なぁんて、ね。…兄様は、自分の子供ほしいとか思わない?
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