【兄さまと姉さまと時々ナルト】
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としてなら、お供します」
「あのねぇ、そういうカタいこと言わないで、"兄さま"として付き合ってよ!」
「───判りましたよ」
ネジは、やれやれといった様子で了承した。
「やった! じゃあ一緒に行こ、ネジ兄さまっ」
嬉々としてハナビは、ネジの片腕にまとわり付いた。
「くっ付きすぎです、離れて下さい。…ではヒナタ様、行って来ますね」
「あ、はい…。行ってらっしゃい……」
ヒナタは、親子のようにも見えてしまう二人の後ろ姿を、どこか切なそうに見送った。
───商店街散策、小物売り場にて。ハナビはピンクの花柄の髪飾りを手に取り、髪に付けて見せた。
「この髪飾り、どうかなネジ兄さまっ?」
「……似合いますよ」
ネジは、特に何とも思っていないような無表情をしている。
「ほんとにそう思ってるぅ?」
「買いましょうか?」
「う〜ん…、やっぱりいい。兄さま素っ気なさすぎだし、ただの付き人すぎるっ」
つまらなそうにピンクの花柄の髪飾りを元に戻すハナビ。
「───これの方が、ハナビ様に似合うと思います」
向日葵を象った髪飾りを手に、ネジはさりげなくハナビの髪の片側に付けてやった。
「…ふふっ、兄さまがそう言ってくれるならこれにする!」
「では、俺が買ってあげますね」
「うん、ありがとうネジ兄さまっ!」
ハナビが嬉しそうにしているのを見て、ネジは微かに優しげな笑みを浮かべた。
───甘味処では、横長の座る場所で隣り合って団子のみたらし、あん、ごまなどを一緒に食した。
「……ハナビ様、口の周りにタレが付きすぎですよ。少しは工夫して食べなければ」
「そういう兄さまだって、ほっぺに付いてるよ?」
「え、そうですか…?」
手拭いで片方ずつ丁寧に頬を拭くネジを見て、ハナビは可笑しくなった。
「あははっ、うそうそ、付いてない! 兄さま食べるの上手だよねぇ」
「───しょうがないですね」
ハナビの口周りを手拭いで半ば強引に拭き取るネジ。
「わっぷ?! もごもご……っぷは! もう少し優しく扱ってよぉ」
「あぁ、すみません。……ヒナタ様も、以前までよく口の周りにタレなどが付いたりしていましたが、最近ではそれも無くなってきましたね。とはいえたまに、頬に付いてますが」
ネジはそれを思い出して、僅かに笑みをこぼした。
「───ちょっと兄さま、わたしの前で今姉さまの話をするのは反則だよっ?」
「…やはり、ケンカでもしたんですか?」
首を少し傾げて、ネジは心配そうにハナビの顔色を窺い、当のハナビは何だか恥ずかくなって顔を逸らした。
「そうじゃない、
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