sts 36 「親として」
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雷を纏っているかのようだ。
「ミーティアストリーム……」
ショウくんは爆発的な踏み込みで距離を詰めると、二振りの長剣を撃ち出していく。
右の剣で薙ぎ払うと間髪を入れず左の剣を叩き込む。右、左、右……と絶え間なく続く流星群のような斬撃の速度はかつて見たそれを遥かに凌駕している。一閃するごとに紅蓮と稲妻の軌跡が描かれ、星屑のように飛び散る魔力が彼の周囲を荒れ狂う夜空のような色に染め上げる。
ヴィヴィオも応戦しているが超高速の斬撃に徐々に対応が遅れ、10連撃を超えたあたりから直撃をもらい始める――
「スターライト……」
――11撃目、12撃目。炎と雷を纏った剣閃がひとつずつ疾る。
13撃目、14撃目、15撃目。ヴィヴィオの動きを止めるかのように次々と斬撃が撃ち込まれるが、ヴィヴィオはショウくんとの約束を守るように必死に痛みに耐えている。
そして最後の16撃目。本来ならば左上段斬りのところをショウくんは下段に変える。蒼の軌跡が描かれるのと同時にヴィヴィオの体は空中へ飛ばされる。
ショウくんは右の剣を肩に担ぐのようにしながら腕を畳んでやや体を捻ると、周囲に滞留していた魔力を前方へ集束させていく。
「……ブレイカー!」
私は4基のブラスタービッドと共にほぼ同時に集束砲撃を撃ち出す。それはヴィヴィオを全方位から飲み込むと、ヴィヴィオの体内にあったレリックをあぶり出した。
「ブレイク……シュート!」
レリックを撃つ砕くために私はさらに魔力を込めて撃ち出す。同時に反動でレイジングハートに亀裂が入った。けれどスターライトブレイカーを止めるつもりはない。何故なら想いを最後まで貫くのが私とレイジングハートのスタイルだからだ。
「ブレイカー!」
ショウくんも集束させていた魔力に右の剣を突き出した。漆黒の魔力は鋭い閃光へと変わり、旋風を纏いながらヴィヴィオへと突き進む。
双方のブレイカーがヴィヴィオを中心に激突したことで室内は莫大な光と音に包まれる。視界に映るのは桃色と黒色の光だけ。耳に届くのは激突音や爆発音、そして微かに聞こえるヴィヴィオの声だけだ。
爆発と静寂。
ほとんどの魔力を使い果たした私は地面に倒れ込むように突っ伏してしまう。爆煙が晴れてくるとどうにかレイジングハートで体を支えて起き上がった。ヴィヴィオが居た地点には大穴が空いており、そこに体に鞭を打つようにしながら歩いていく。
「……ヴィ……ヴィオ…………ヴィヴィオ!」
「来ないで!」
拒絶の言葉に体を震える。普段ならどうということはない揺れ幅だったはずだが、今の私はそれすら耐えられる体力はなかったらしく後ろへ倒れ始めてしまう。が、倒れ始めた瞬間に誰かに抱き留められた。ここに居るのは私とヴィヴィオを除けばひと
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