sts 36 「親として」
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の高速移動で回避してほしい。
でもそれじゃ……きっとヴィヴィオの意識は私にも向いちゃう。
ヴィヴィオを足止めしてほしいと頼んだのは私だ。それを嫌な顔せず……いやしてたような気はするし、呆れられたような気もするけど、私がサーチに専念できるように危ない橋を渡ってくれようとしてくれているんだから私は今やるべきことを全うしよう。
「――ッ……大した威力だな」
「その口、すぐに開けないようにしてやる!」
「やれるものならやってみるといいさ」
次々と高速で繰り出される拳打。それを可能な限り最小限の動きで避け、回避が難しいと判断したものは両手の剣を使って弾いたり受け流す。
私もショウくんと同じ魔導師ではあるけど、私とショウくんとでは近接戦闘の技術に明確な差がある。スバルやギンガとかならまだ対応できるけど、ショウくんクラスになると反撃よりも防御と回避に専念して距離を取るのが最善だろう。
「く……ちょこまかと」
「どうしたヴィヴィオ」
「だから……勝手に呼ぶな!」
攻撃が当たらないことに苛立っているのかヴィヴィオの顔は険しい。対するショウくんは至って冷静だ。
今のヴィヴィオは確かに身体能力も高いし保有している魔力も馬鹿げたレベルだ。学習能力も高いのか、魔法への対応力も凄まじい。それが攻撃にも活かされているのか、魔法の扱いだって長けているように思える。
だけどショウくんはシグナムさんを始めたとした近接戦の猛者に鍛えられてきた。それだけに達人級の技術を持っている。ヴィヴィオの拳は速くて重いのかもしれないけど、ただそれだけじゃ彼を捉えることは出来ないだろう。
『陛下、遊んでないでさっさとそのふたりやっちゃってください。強がってますけどすでにボロボロなんですから。手伝ってあげたいところですけど、私は私でやらなくちゃいけないことが…………っ!?』
「……見つけた」
戦闘機人が居たのはゆりかごの最深部。何やら色んな対応に追われているのか、先ほどまでよりも余裕がない顔をしている。
『これは……エリアサーチ。まさかずっと私を探してた!? ……だ、だけどここは最深部、ここまで来られる人間なんて』
確かにここから戦闘機人が居る場所までの距離は簡単に行けるものじゃない。今すぐ向かったとしても何かしらの対応をされてしまうだろう。
だけど……!
私が壁側に向こうとした矢先、ショウくんと一瞬視線が重なる。彼にはそれで十分に伝わったらしく、ヴィヴィオに邪魔をさせないよう急遽攻めへと転じた。突然の変化にヴィヴィオも困惑したらしく、防御や回避する度に私との距離が広がっていく。
壁を向いた私は大きく1歩踏み込み、ブラスタービッドを4基周囲に対空させる。そして、ブラスター3を起動し魔力をさらに増大させた。それをレイジ
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