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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十四話 リッテンハイム侯爵の反乱です!!
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辞去したのは、それから1時間後であった。二人は無言で総司令部建物を歩き、待たせてあったランド・カーに乗り込んだ。アリシアとレイン・フェリル、そしてキルヒアイスが一緒である。
「サイオキシン麻薬の流通か・・・。」
ラインハルトはその忌まわしい麻薬の名前を忌々しさを込めてつぶやいた。
「覚えているか、キルヒアイス。イゼルローン要塞でケンプとフロイレイン・ティアナ、フロイレイン・フィオーナと共に捜査を行ったが、やはりあれは氷山の一角であったという事だな。」
「はい、カストロプ公爵のようなお方が絡むとなると、ほぼ帝国の主要惑星や都市にはサイオキシン麻薬が流通されているとみて間違いないでしょう。」
「あのような奇形や依存症を発するとわかっていても、なお手を出さずにはいられないか。まさしく魔性の物だな。こんなものは一刻も早く帝国から一掃しなくてはならない。以前俺はそう誓ったが、それに手をかけるチャンスが巡ってきたわけだな。」
「そうですね、カストロプ公爵からその『長老会』とやらに通じる手掛かりが得られれば良いのですが。」
「貴族だけかしら。」
ぽつんと、だが唐突に放たれたその言葉に二人はイルーナを見た。
「いえ、私自身もサイオキシン麻薬についてはよくわかっていないの。でも、果たして関与しているのは貴族だけなのかしら。麻薬の流通については階級も出身も関係ないわ。強いリーダーシップを持った者が組織を構築し、まとめ上げる。いわば裏社会なのよ。そういった組織の長については幾重にも情報が遮断されて守られるのが普通の事。カストロプ公爵も関与はしているでしょうけれど、果たしてその組織の長であるかどうか・・・・。」
「なるほど、つまりは思いもかけない人物が組織を運営している可能性があると、そうおっしゃるのですか。」
ラインハルトは腕を組んだ。
「閣下、それに関しては私にいささか試案がありますが・・・・。」
アリシアがイルーナを見る。
「何かしら?」
「例の社会秩序維持局、あれを利用なさってはいかがでしょうか?」
一瞬アリシアが何を言っているかわからなかったイルーナだったが、すぐにあっと内心声を出していた。
「社会秩序維持局の長官ハイドリッヒ・ラングは性格はともかくその手腕は一流です。これを利用しない手はありません。毒を以て毒を制す、これほど効率的なものはないと思われます。カストロプ星系での捜索は私たちが行いますが、それ以外のところは(すなわち全体的に、という意味です。)彼らに捜査させればよいでしょう。それが彼らの仕事でもあります。」
と、レイン・フェリルも賛同を示した。
「サイオキシン麻薬の捜査そのものは社会秩序維持局が行っても何の不思議もありません。現に過去の記事を閲覧すると、しばしば捜査が行われているという事がはっきりと記載されています。」

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