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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十四話 リッテンハイム侯爵の反乱です!!
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と面会し、宮廷内部を自派閥の兵で封鎖した直後に、リッテンハイム侯爵から派遣された使者たちがひっとらえられたからである。彼らは候直筆の書状を持参していた。すなわち、事の経過を説明し、自らの立場を述べるとともに、リッテンハイム侯爵側にブラウンシュヴァイク公討伐の勅命を嘆願した書類であった。書類はすぐに握りつぶされ、使者たちは監獄に監禁されることとなったのだった。
「哀れなものだ。使えるべき主を間違えた者どもはな。それにリッテンハイム侯自身も哀れなものだ。リッテンハイムが帝都を脱出するのではなく、兵力を集中してノイエ・サンスーシを制圧していたら、儂の命数は尽きていただろうに。」
ブラウンシュヴァイク公はそう嘆息した。もっともその嘆息の中には冷笑が潜んでいたことは言うまでもないが、それとは別に盟友を憐れむ気持ちもあったことは否めない。一つところに相反する感情が平然と混在できるのもまた、人間の性である。
 ブラウンシュヴァイク公の意を受けたミュッケンベルガー元帥は、直ちに帝国三長官会議を開くようにマインホフ元帥に伝え、そこで自らを討伐軍総司令官になることを了承させた。
 彼は他の二長官とともに宮廷に上がり、リヒテンラーデ侯爵ら重臣と協議し、皇帝陛下より討伐の勅命を拝受したのである。
 これによって、リッテンハイム侯爵に同調した司令官を除く正規艦隊はすべて討伐艦隊としてリッテンハイム侯爵討伐の任に服することになった。つまりはラインハルトもイルーナもブラウンシュヴァイク公陣営についた格好になってしまったのである。
 ミュッケンベルガー元帥は直ちに上級将官及びその幕僚たちを宇宙艦隊司令本部に招いて、軍務省、統帥本部との合同作戦会議を開催すると通告してきた。鮮やかな手際である。これを見る限り、ミュッケンベルガー元帥の手元には既にリッテンハイム侯爵の反乱は織り込み済みで、それに対応する詳細な策が届いているのではないか、と一部の者は観測していた。
 ラインハルト、イルーナも上級将官の一員としてこの大規模な会議に参加することになったのである。



オーディン 軍務省 大会議室――。
集まった将官たちを前に、ミュッケンベルガー元帥の声が大会議室に響き渡る。
「卿らも承知の通り、リッテンハイム侯爵が同調する貴族を引き連れて、帝都を脱出し、リッテンハイム星系及びカストロプ星系に立てこもった。皇帝陛下から首都にとどまるように命ぜられていたにもかかわらず、多数の兵を率いてその勅命を無視したというこの行為は既に反乱罪である。よって我々は勅命を受け、リッテンハイム侯爵討伐に向かうこととなる。」
ブラウンシュヴァイク公の勅命だろう、とラインハルトは思ったがそれを言葉に出すことはなかった。ただ、少しだけ目が細められたのを横に座っていたイルーナは見逃さなかった。
「この
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