【ネジおじさんへ】
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─」
「迷惑かけるとか考えんな。お前の世話くらい、大いにさせてくれよ。オレ達は、家族なんだ。すぐ傍でオレ達を見守って、この先も生きていてほしいんだってばよ、ネジ」
……何か言おうとしたが言葉にならず、代わりにネジは、微笑んだ。
翌朝───ヒマワリとヒナタが、病室に戻って来た。
「ネジおじさん! 目を覚ましたんだね、よかったぁ…! もう大丈夫? 苦しいところ、ない?」
「あぁ……実はナルトに手首を強く掴まれて、まだちょっと痛いんだ」
「えっ? …ちょっとお父さん! おじさんになんてことしてるの!?」
白眼になりそうな勢いのヒマワリに、ナルトは焦った。
「いやいや、父ちゃんはネジおじさんをイジメたりしてねぇってばよ…?!」
「じゃあおじさん、わたしが今から痛いの治してあげるねっ」
ヒマワリが両手をかざして集中すると、じんわりと温かな癒しの気が右手首を包んだ。
「すごいな、ヒマワリ……いつの間に医療忍術を扱えるようになったんだ?」
「昨日の夜遅くまで、サクラさんに手解きをしてもらったのよ。たった一晩で初歩的な術を覚えちゃったから、才能あるかもしれないって」
ヒナタが笑顔でそう話し、ボルトはビシッと親指を立てた。
「さっすがおれの妹だってばさ! 医療忍者も夢じゃないな、ヒマワリっ!」
「うん! わたし、もっとお勉強して、おじさんの後遺症を治してあげるのっ」
その言葉に、ネジは思わずヒマワリを抱きとめた。
「ありがとう、ヒマワリ……だが、ヒマワリの将来はヒマワリのものだ。俺の為に時間を使う必要はないんだよ。自由な夢を、見つけてくれ」
「うん……でもねおじさん、まっすぐ自分の言葉は曲げないよ。それがわたしの、決めた道だから」
《終》
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