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Fate / the beelzebub comes.(魔王来たりて)
第3話 拠点探索
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きい。
しかし、マスターが魔力枯渇で行動不能では意味が無い。
・・・あの自分より遥かに強大な魔力が、枯渇するとは到底思えないけれど・・・
聖杯戦争中、何が起こるか分からない以上、魔力を温存しておく事にこしたことはないわね。
「ま・・・取り敢えずはこの街の地形を調べてからだな。
―――我が内に眠りし、我が影生まれ出でし子らよ、偽りの楔を解き放ち、今こそ我が下へ来たらん―――」
シリウス様が呪文を唱え終わると、彼の影が膨張し、無数の魔法陣が浮かび上がる。
「一体何を―――」
私がシリウス様に声を掛けようとした瞬間―――――
バサバサバササ!
浮かび上がった魔法陣から、凄い勢いで飛び出して来た黒い影が、月明かりが照らす夜空へと舞い上がっていった。
「「「「「カァ――――――!!」」」」」
・・・か、鴉!?
いや、違う・・・鴉にしては内包している魔力が大き過ぎる。
例え、使い魔だと考慮したとしても・・だ。
それにあの紅い眼・・・
ゾクリ―――
・・・洒落にならないわね。
その闇夜に浮かぶ無数の紅い双眸に、私は背筋に冷い汗が伝うのを感じていた。
(シリウスサイド)
キャスターが目を見開き、周囲の枝に停まっているカラスもどき達を見回している。
「・・・。」
・・・若干引き気味なのは気のせいか?
周りの眷族達を見回す。
闇夜に浮かぶ無数の双眸・・・確かに不気味ではあるが・・・
「コイツらは鴉の姿(ナリ)をしているが、
下級魔族
(
レッサーデーモン
)
の一種でな。
以前、俺が偵察用に生み出した眷族みたいな物だ。」
一応鴉の姿をしてはいるが、当然鳥目ではなく、逆に暗視能力に加え、
隠行
(
ステルス
)
能力を付与して作り出した、
偵察行動に特化した総数1000にも及ぶ鴉の群れだ。
緊急事態にでもなれば、編隊を組んでの戦闘行為も可能となっている。
一応、コイツらにも
下位魔法
(
ファイアー・ボールやフリーズ・ブリット
)
位は撃てる様に調整してあるし、
滅多な事ではやられんとは思うが・・・
ま・・・いざとなれば、アノ特殊能力が発動するから問題ないか。
「・・・・本当に、何でも有りですわね(汗)」
「早速、街を調べさせる事にしようか。行け!!」
「「「「「カァ―――!!」」」」」
俺の掛け声と共に、鴉達が暗闇の中へと散っていく。
さて―――手頃な場所が見付けられればいいが・・・
(???サイド)
ん・・・?
何だ、この理由も無く不愉快になる気配は?
「・・・あれか?」
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