暁 〜小説投稿サイト〜
Fate / the beelzebub comes.(魔王来たりて)
第3話 拠点探索
[4/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
きい。

しかし、マスターが魔力枯渇で行動不能では意味が無い。

・・・あの自分より遥かに強大な魔力が、枯渇するとは到底思えないけれど・・・
聖杯戦争中、何が起こるか分からない以上、魔力を温存しておく事にこしたことはないわね。

「ま・・・取り敢えずはこの街の地形を調べてからだな。
 ―――我が内に眠りし、我が影生まれ出でし子らよ、偽りの楔を解き放ち、今こそ我が下へ来たらん―――」

シリウス様が呪文を唱え終わると、彼の影が膨張し、無数の魔法陣が浮かび上がる。

「一体何を―――」
私がシリウス様に声を掛けようとした瞬間―――――

バサバサバササ!

浮かび上がった魔法陣から、凄い勢いで飛び出して来た黒い影が、月明かりが照らす夜空へと舞い上がっていった。

「「「「「カァ――――――!!」」」」」

・・・か、鴉!?
いや、違う・・・鴉にしては内包している魔力が大き過ぎる。

例え、使い魔だと考慮したとしても・・だ。

それにあの紅い眼・・・

ゾクリ―――

・・・洒落にならないわね。
その闇夜に浮かぶ無数の紅い双眸に、私は背筋に冷い汗が伝うのを感じていた。
















(シリウスサイド)

キャスターが目を見開き、周囲の枝に停まっているカラスもどき達を見回している。

「・・・。」
・・・若干引き気味なのは気のせいか?

周りの眷族達を見回す。
闇夜に浮かぶ無数の双眸・・・確かに不気味ではあるが・・・

「コイツらは鴉の姿(ナリ)をしているが、下級魔族(レッサーデーモン)の一種でな。
 以前、俺が偵察用に生み出した眷族みたいな物だ。」

一応鴉の姿をしてはいるが、当然鳥目ではなく、逆に暗視能力に加え、隠行(ステルス)能力を付与して作り出した、
偵察行動に特化した総数1000にも及ぶ鴉の群れだ。

緊急事態にでもなれば、編隊を組んでの戦闘行為も可能となっている。

一応、コイツらにも下位魔法(ファイアー・ボールやフリーズ・ブリット)位は撃てる様に調整してあるし、
滅多な事ではやられんとは思うが・・・

ま・・・いざとなれば、アノ特殊能力が発動するから問題ないか。

「・・・・本当に、何でも有りですわね(汗)」

「早速、街を調べさせる事にしようか。行け!!」

「「「「「カァ―――!!」」」」」
俺の掛け声と共に、鴉達が暗闇の中へと散っていく。


さて―――手頃な場所が見付けられればいいが・・・

















(???サイド)

ん・・・?
何だ、この理由も無く不愉快になる気配は?

「・・・あれか?」

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ