暁 〜小説投稿サイト〜
フロンティアを駆け抜けて
ダイスロール・バトル
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出ておいで、キュキュ!」
「コーン!!」

キュキュというニックネームをつけられたキュウコンをボールから出す。次のバトルが始まり、ジェムは最初は問題なく勝利していった。

だが、ジェムの作戦には穴があり、この施設はそんなに簡単ではないことを彼女は痛感することになる――


「1を選ぶわ」
「了解しました」

これで13戦目。少しずつ相手のポケモンが強くなっていることを感じつつも、作戦は曲げないジェムは1と4で1を選ぶ。

「将来は トレーナーから お金を 絞り取る 仕事に 就きたいです」
「嫌な子だわ……出てきて、ルリ」

塾帰りっぽい男の子相手に眉を顰めつつ、マリルリを繰り出す。そして相手が出してきたのは――ドククラゲだ。80本もの触手が蠢く姿を見て、ジェムはしまった、と思う。

「……!ルリ、注意して!」

マリルリのタイプは水とフェアリー、そしてドククラゲのタイプは水と毒。水同士はお互いに効果が薄く、毒とフェアリーでは毒が有利。水とフェアリーの物理技を軸にしているマリルリと、触手で近づくもの絡めとるドククラゲは極めて相性が悪かった。そして1対1である以上、ポケモンの交換は出来ない。

「ドククラゲ 溶解液」
「確実に行くわよ、アクアリング!」

触手から放たれた液体を、水のリングで弾き飛ばす。さらにこのリングは少しずつだがマリルリの体力を回復することが出来るのだ。

「触手に捕まらないように注意しながらアクアテール!」
「ドククラゲ 絞り取る」

水のリングが触手を弾き、マリルリも必死のフットワークで触手を避けていく。そして水の尾が強くドククラゲの体を打とうとするが――

「ドククラゲ バリアー」
「逃げて、ルリ!」

その一撃は透明な壁に弾かれる。すぐさま逃げるように指示したが、接近した状態からは逃げられない。触手にマリルリが捕まってしまう。

「ドククラゲ しぼりとる」
「ルリ、アクアジェット!」

アクアジェットで触手から逃れようとするが、何十本もの触手からは逃げられない。体を締め上げられマリルリの体力がどんどん削られていく。

「こうなったら……馬鹿力よ!」

マリルリが限界を超えた力でもがく。使用した後攻撃力と防御が下がってしまう代償があるためあまり使いたくはなかったが仕方がない。なんとか自力で脱出した。しかし今度は、触手の包囲網がマリルリの行く手を塞いでいる。

「ドククラゲ ヘドロ爆弾」
「……ハイドロポンプ!」

怒涛の水が正面から来る毒を弾く。だがヘドロ爆弾は80本の触手から、つまりは全方位から飛んできていた。ハイドロポンプでは一方向にしか対処できずほとんどの毒をその身に被る。マリルリが悲鳴を上げて倒
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