精神の奥底
61 今、自分にできること
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オフィシャルでは彼らの力を猛烈に欲していることも検討がついのだ。
「さすがに気づいたようだが、光熱斗はただの中学生ではない。半年前にオフィシャルの活動に貢献した功績から、非常時にオフィシャルの一員として活動する情報部所属の予備役諜報員として登録されている。さすがにWAXAは把握していないだろうが」
「ハイ。でも2人の協力があれば、かなり大きな戦力となることは間違いないということは分かります」
「最悪、上に掛け合って、無理やりにでも光を連れ出すこともできなくはないかもしれないが、それもそれで上の役人共にお伺いを立てて、手続きに時間を取られる。一刻一秒を争う」
「そこで私たちが登場ですか?」
「そういうことだ」
リサは部屋に入ってから控え気味だった態度を一変させた。
「待ってました」とでも言わんばかりに、自分のPCとトランサーを接続し、炎山同様に3Dダイレクトタッチスクリーンを投影させる。
「まず私が伊集院さんから依頼されたのは、木場のPCから汚職の証拠を見つけることでしたが、もう必要は無いようなので、あまり活躍の出番は無いかと思っていたんですけど…」
「オレたちは部外者だ。どのみちキサマらの協力は要る」
「光熱斗さん、ヨイリー博士、そしてマヤが捕らえられている留置所から3人を出すには、課長室のPCから管理者権限を以って釈放司令を発令する必要があります。それさえできれば、留置所に閉じ込められている人間はどんな凶悪犯罪の被疑者でも世に放つことができるわけです」
「結局、奴のPCに侵入するところまでは一緒だが」
リサはWAXAのシステムの構成を映し出す。
ちょうど会社の上下関係を風刺したような縦と横の関係を表した図だ。
それらは赤と緑の線で繋がっている。
「でもここで問題が1つ、さっきも言った通り、このシステムは上から下にアクセスはできても、下から上へのアクセスは基本的に弾くようになっています」
「送れるのはせいぜいリクエストが限界。上司にデータを転送する時も、実質はサーバーに転送して、それにアクセスするようにリクエストを送るだけッス」
「つまり直接、1対1でのデータのやり取りはできない」
「そうです。現場に赴く人間や私たちのような分析官、指揮官が同じシステムに繋がっていますからね。もし現場の人間や休暇中の人間がそこらのカフェの回線や現場の回線に繋いでウイルスに感染した状態の端末をシステムとリンクさせたら大変なことになります」
「それを考慮して、プライベート端末を持ち込んだり、支給端末をプライベートで使わないように徹底はしていますが」
「課長のPCやお偉方の端末は基本的に外のネットワークと繋ぐことはありません。つまりウイルスが入り込むとしたら、現場に出て、外のネットワークに繋ぐことのある私たちの端末から。だ
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