特殊能力の力
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を得ているからだと推測できる。
「ウェンディのスペルは見えなかったんだよな?」
「あぁ。だが、ソフィアのスペルは見えたぞ」
最初に現れたウェンディのは見えなかったのに、後からほんの数秒姿を見せたソフィアのは見えた。とすると・・・
「やっぱウェンディが特殊なスペルを使ってるってことか?」
「だろうな」
動きがよくなっているトビーの攻撃が当たらなかったことも、不意をついたユウカとミリアーナの攻撃が当たらなかったことも、スペルが原因だと考えれば納得が行く。しかし、腑に落ちない点もあることにはあるがな。
「なぜそれをシリルではなくウェンディに使ったかだ」
そこまで強力なスペルを思い付いていたのなら、サブのウェンディではなくプレイヤーであるシリルに持たせるのが妥当なはず。なぜあえてそうしなかったのか・・・そこに今回の勝負のヒントがありそうだ。
「こちらに使われたくない文字を使った結果できたスペル・・・ということか?」
「そう考えていいだろう」
ユウカの“身体能力上”と被っていることから、向こうも自分たちの能力を高めるスペルを発動させようとしていたことがわかる。
たぶんウェンディは弱点に攻撃を当てさせないようにするためのスペルなはず・・・
「適当にコールしてみるか?」
スペルのコールはどこからでも、何度でも行うことができる。ここで当たるまでがむしゃらにコールするのも一つの手ではあるが・・・
「いや、やめておこう」
そのスペルを封印できているかどうか、確かめる術がない。スペルを封印されてもアナウンスが鳴るとは思えないし、封印したものだと思い込んで戦いに挑んでは、返り討ちに会う可能性すらある。
「ソフィアのスペルをコールするのも一つの手だが・・・」
カグラのスペルによって明らかになっているソフィアの5スペル。それをコールして封じてしまえば、敵の奇襲も退避方法も奪える。
(ただ、それは敵の居場所がわからんことには意味をなさん)
相手がどこにいるのかわからない限り、あの瞬間移動系スペルを封じても、自分たちに有利になったとは言えない。どちらも偶然遭遇するリスクが出てくるだけで、何も好転したとは言い難いのだ。
「うわああああああああ!!」
「「「「!!」」」」
何も策がないまま、時間だけが過ぎようとしていたところで、運が我々に味方した。
「カグラ!!すぐにソフィアのスペルをコールしろ!!」
「え?」
遠くから響いてきた少年の叫び。それが聞こえたと同時に隣にいた剣士に指示を出すが、彼女は不意な叫びに驚き、頭の理解が追い付いていない。
「いいから!!早く!!」
「わ・・・わかった」
説明するよりも今は、ソフィアのスペルを使ってあいつらが場所を
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