第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#14
PHANTOM BLOOD NIGHTMAREY 〜Blazing Beat〜
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かしそんなコトは知らぬ存ぜぬ、
ジワジワと躰を喰われる痛み等意に介さず
マージョリーは蒼い爪撃の嵐をメチャクチャに繰り出し続ける。
その度に飛び散る肉片が、路上に散乱していった。
(な、なんだこの女!? テメーが喰われんのが怖くねーのか!?
確かに本体のオレが死ねば能力は消えるが、
『自分が喰われながらも』 攻撃してくるとかイカれてやがるッッ!!)
このラバー・ソウルの見解は、半ば正解、しかし彼は知らなかった。
彼女、マージョリーが今日に至るまで、どれだけの苦しみに堪えてきたのか。
どれだけの絶望を背負ってきたのかを。
「ああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――――――――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!」
臓腑の奥底から振り絞る咆吼を挙げる美女は、
もっと苦しい痛みに堪えたコトが在る。
どうやっても贖いようのない絶望に堕ちた事がある。
その精神を前にすれば、継続的に肉体を喰う能力等取るに足らないモノ。
『ソノ時』 が来るまでは死なないのだから、
凄惨なる地獄の修羅場を今日まで潜り抜けてきた彼女にとっては
公園の日向ぼっこに等しい。
「人の 『男』 に!! 何してクれてんのよッッ!!
このメス豚アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァ
ァァァァァ―――――――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!」
怒りと憎しみを迸らせる絶叫と共に、
キツク硬められた魔獣の巨大なる拳が
空間を焦熱で圧しながら撃ち出される。
「がぐぅ!! うおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッッ!?」
模倣した相手譲りの美貌がスタンド越しに大きく歪み、
継いで衝撃と余波にその魅惑の肢体が直線状に吹っ飛ばされた。
本来物理攻撃を完全に無効化出来るスタンド能力
『黄 の 節 制』
だが、相手の体積の方が大きい為ダメージを散らし切れず
強引に捻じ込まれるカタチで本体に衝撃が伝わる。
スタンド相手ならば、その殆どに対して絶対無敵の防御機能を有する能力だったが、
実は想わぬ所に “天敵” が存在した。
ソレは、取りも直さず炎、乃ち熱を自在に操る事が出来る
“フレイムヘイズ”
彼等彼女等の放つ炎の自在法によって、
肝心のスタンド自体が 「散って」 しまう為
その絶対量が減り本来の機能を著しく減衰される。
ましてやマージョリーのような、焔儀に於いてはフレイムヘイズ屈指の
“自在師” は、戦闘の 「相性」 に於いて正に最低最悪、最凶の相手と言えた。
「イ、イエロー・テンパランスが喰うのを待つ時間なんてねぇ!
その前に本体のオレの方が殺られちまう! ムチャクチャ過ぎる!!」
防御も
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