第1章
旧校舎のディアボロス
第7話 駒の特性
[5/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
な。
「イッセー」
「あっ、はい、部長」
「あなた、チェスはわかる?」
「チェスって、ボードゲームのあれですか?」
「主の私が『王』で、『女王』、『騎士』、『戦車』、『僧侶』、『兵士』、爵位を持った悪魔は、この駒の特性を自分の下僕に与えているの」
駒の特性?
「私たちはこれを『悪魔の駒』と呼んでいるわ」
「なんでわざわざ、そんなことを?」
「これから見せてあげるわ。とにかく今夜は、悪魔の戦いというものをよく見ておきなさい」
「は、はい」
部長の話を聞いているうちに、廃屋に着いた。
「・・・・・・血の臭い」
中に入ると、小猫ちゃんが袖で鼻を覆いながら呟いた。
「・・・・・・来たな」
今度は明日夏が呟くと、室内に低い声音が響いた。
「不味そうな匂いがするわぁ。でも、美味しそうな匂いもするわぁ。甘いのかしらぁ? 苦いのかしらぁ?」
「おっぱい!」
思わず叫んでしまった。だって見えたんだもん。
暗がりからゆっくり姿を現したのは──上半身が裸の女性だった!
かなりの美人だ。そして何より、おっぱいがまるみえ! しかも、かなり大きい!
その見事な大きさの生乳をついついガン見してしまう!
──でも、なんで浮いてるんだ?
なぜか、女性が浮いており、下半身のほうが暗闇に隠れてよく見えなかった。
「はぐれ悪魔バイサー。主のもとを逃げ、その欲求を満たすために暴れ回る不逞の輩。その罪、万死に値するわ。グレモリー公爵の名において、あなたを吹き飛ばしてあげる!」
部長が啖呵を切るが、はぐれ悪魔バイサーは余裕の表情だった。
「こざかしい小娘だこと。その紅い髪のように、あなたの身を鮮血で染めてあげましょうかぁ!」
バイサーは自分の胸を揉みしだきながら言う。
「雑魚ほど洒落の効いたセリフを吐くものね」
バイサーの余裕に対して、部長は冷静に鼻で笑うだけだった。
一方、俺は未だにバイサーの胸をガン見してました。
「こ、これがはぐれ悪魔・・・・・・ただの見せたがりのお姉さんにしかぁ──」
「・・・・・・イッセー。鼻の下を伸ばすのは奴の全体を見てからにしたらどうだ?」
明日夏がそんな言ってくるが、どういうことだ?
そして、バイサーの下半身をよく見てみると、暗がりからようやく隠れていた下半身が現れた。けど──。
「なぁっ!?」
俺はバイサーの下半身を見て驚愕する。
なんせ、その下半身は巨大な腕と足の四足歩行のバケモノとしか言いようがないものだった。蛇の尾があり、独立して動いていた。
「さっき木場が言ってただろ?
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ