暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜赤と紅と緋〜
第1章
旧校舎のディアボロス
第7話 駒の特性
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いうことか。
 まぁ、確かに、仮にそのシスターを迎えに来た教会関係者が近くにいたら、イッセーを一人にした瞬間に悪魔祓いをされてたかもしれないからな。

「まったく。いいこと、イッセー。教会の者と一緒にいることは死と隣り合わせと同義。とくに教会に属する悪魔祓い(エクソシスト)には神器(セイクリッド・ギア)の使い手だっているんだから。イッセー。悪魔祓いを受けた悪魔は完全に消滅するの。無、何もなく、何も感じず、何もできない。それがどれだけのことか、あなたにはわかる?」
「・・・・・・い、いえ・・・・・・」
「ゴメンなさい。熱くなりすぎたわ。とにかく、今後は気をつけてちょうだい」
「はい」

 それにしても、イッセーがシスターを案内した教会ってのは、あそこにあるやつのことだよな。このへんの教会っていったら、あそこだけだからな。
 だが、あの教会は確か、廃棄されたやつのはず。──そういえば、イッセーを襲った堕天使。もし、あの教会を堕天使が根城にしているのだとすると、そのシスターは教会を追放された者。
 そう考えれば、あの教会にシスターが赴任するっていうのも辻褄が合う。
 だが、腑に落ちないことがある。なんで堕天使は部長の管理するこの町に居座る?
 堕天使がこの町にいるのは、イッセー以外に別の目的がありそうだな。

「あらあら。お説教は終わりましたか?」

 いつの間にか、副部長がイッセーの背後にいた。

「朱乃。どうしたの?」
「さきほど、大公より連絡が」
「大公から?」
「この町でまたはぐれ悪魔が見つかったそうですわ」


―○●○―


 明日夏が討伐したのと別のはぐれ悪魔がこの町で見つかり、それを討伐するよう、上級の悪魔から部長に届けられた。
 現在、俺を含めたオカルト研究部のメンバーは、町はずれの廃屋の近くまで来ていた。この廃屋にはぐれ悪魔がいるらしい。
 ちなみに、同行メンバーには明日夏と千秋もいる。
 千秋が俺の身を案じて同行を部長に頼み、部長がそれを了承してくれたからだ。
 朱乃さんがはぐれ悪魔について教えてくれる。

「この先の廃屋で誘き寄せた人間を食べていると報告がありまして」
「た、食べ・・・・・・ッ!?」
「それを討伐するのが、今夜のお仕事ですわ」

 聞くと、明日夏が倒したはぐれ悪魔も同じことをやろうとしていたけど、運悪く、最初の標的に明日夏を選んでしまったがために、明日夏によって討伐されたみたいだ。

「主を持たず、悪魔の力を無制限に使うことがいかに醜悪な結果をもたらすか」
「んん? どういう意味だ、木場?」
「ようは醜いバケモノになるってことだ。俺が討伐した奴もそういえる存在だった」

 バケモノ、か・・・・・・確かに、やってることはバケモノの所業かも
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