第一部:ゲート 開けり
皇女の憂鬱&黒王軍の進撃 その1
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大に燃えるのを見届けてから退散して本拠地へと帰還した。
そして襲撃から約1日が経過してからやっと巡回の帝国軍部隊が現地に到達し、
この惨状を発見するとたちまち伝令を出して皇帝の下へと報告すると同時に、
僅かな望みに賭けて生存者の捜索に取り掛かった。その際、
彼らは注意深くしたいの吊るされている棒をチェックし、
何かワイヤーなどがセットされていないかどうか注意深く見つめた。幸いにも今回はそうしたのが一切無かったので、安心して遺体を収容して付近の草原に埋葬することが出来た。
何故、このような厳重な警戒をしていたのかというと、黒王軍は地球のテロリストのように様々な仕掛け爆弾を多用するのだが、その中でも特に帝国軍に大損害を与えているのが、
人間の死体に爆弾を仕掛けるトラップだ。これは今でも猛威を振るっているトラップの一種で、軍隊の同胞意識などを利用したものだ。特に現代の兵士など訓練された人間は仲間の死体が戦場に放置されていると、辱められないうちに回収して手厚く葬ろうとする傾向が強いので、
事前に聞いていなければ何も警戒せずに接触するので仕掛け爆弾に実に引っかかりやすいのだ。
仕掛けてあるのは主に手榴弾など手軽な爆弾で、他には放棄された武器などにも仕掛けてある場合がある。死体や武器など様々なものに仕掛けらたこの爆弾は、
共通点としてそれらに上手く隠蔽されたワイヤーに引っかかると作動するのがポイントだ。帝国軍はこれ等の仕掛け爆弾に現代の知識がないので多く引っかかり、既にこのトラップのみで約1万人近い死傷者を出している。
なのでこの大量の犠牲を踏まえてどうすれば引っかからずに済むのか経験したので、帝国軍兵士は必ずこのような時にはチェックする習慣が身についたのだ。
ともあれ、こうして村人の死体の埋葬や生存者の確認チェックを終えた部隊は、
間に合わなかったことを悔やみながら、
予定通りに次の巡回先へと出発した。
彼らは特定の地域ごとに巡回する任務を帯びた部隊で、その目的はこうした辺境の地での黒王軍行動部隊による襲撃を防ぐと同時に、地方の帝国民に安全をアピールして祖国から国外逃亡することを防いだり、彼らが自由の民に加わることを防ぐためであった。
だが、この地道な活動はあまり効果が無かった。何故なら運よくオークだらけの部隊に遭遇すればワンチャンあるが、
それ以外の場合は大抵返り討ちにあって犠牲者を増やすだけなのだ。こうして黒王軍は「帝国」に出血を強いており、
徐々にチェックメイトへと一歩ずつ近づいていた。
果たしてこの国が崩壊するまでに王女や上層部は間に合うのだろうか?
そして自由の民と共闘する日は来るのだろうか?
互いに歩み寄るには、何かしらの切っ掛けがあれ
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