第一部:ゲート 開けり
皇女の憂鬱&黒王軍の進撃 その1
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うち400体を村に突入させる突撃部隊とし、残り1200体を包囲網形成部隊として2つに分けておく。
カシャ
カシャ
ジャリ
ジャリ
パキ
ペキ
ワーグに乗りながらなるべく音が出ないように気を付けているが、それでも発生してしまう鎧のパーツ同士が小さくぶつかり合う音や、地面の小石や小枝などを踏むことで起きる音が小さく周囲に響く中、村の様子を見つめ確かめるが相変わらず変化はない。
このままだと包囲せずに突っ込んだ方が早く終わらせることが出来るのではないかと予感する。だが、そうした慢心が敗北につながるので慢心せずに先ほど決めた手順通りに事を継続する。
そして幸いにも村から1km離れた距離まで見つからずに接近することに成功し、
村の包囲網を形成することに成功した。
そして部下から配置に着いたと報告を受けたラーツは信号拳銃をポッケから取り出し、信号弾(照明弾、発煙弾など)を上空に向けて発射した。さぁ、この村を蹂躙しよう。
「トツゲキーーーーー(突撃)!!」
「ウラァーーーーーー!!」
ギャアアァァーーー!!
彼の号令に合わせて部下たちは掛け声を発して村人を威圧する雰囲気を発し、
村人の不安や恐怖を駆り立てる。このウルク=ハイ達を背中に乗せたワーグたちもそれに釣られるように吠えて、威嚇すると同時にこの声を聴いた村人の恐怖心を掻き立てる。その声を聴いて慌てて村の外へと視線を走らせ、自分たちを取り囲むように包囲する何千騎ものモンスターを見て瞬く間に顔色を青白くし、大声で他の人間に聞こえるように叫ぶ。
「襲撃だ!皆、この村は包囲された。
もうおしまいだ!!」と。
その叫び声を合図として、決めた通りに400騎ほどのワーグに跨ったウルク=ハイが突撃を敢行し、
村へと武器を振り回しながら突入する。
慌てて外に居た村人は家屋の中へと避難したり壁際に隠れようと走るのが見えるが、背中に全身オートメイルのウルク=ハイを載せたまま最高速度50km/hの速さで走れる奴らには無駄な抵抗である。
全速力の勢いをフルに活かしたまま家屋の壁へと突進した。
するとどうだろうか、ほぼ猛牛が突進したかのように壁には大きな衝撃が走り、
中には瓦礫となって崩れるものもある。
これで防壁代わりとなっている壁が崩壊したので、中に居た住民は全くの無防備となった。すかさずウルク=ハイ達はファルシオンやハルバードなど手に持つ武器を、人間たちの背中や胸に向けて勢いよく振り下ろしたり突き刺す。
たちまち鋼鉄の刃や穂先が、骨や肉を簡単に切り裂いたり貫通し、血と悲鳴を大きく噴出させて周囲の地面や壁を真紅に染め上げる。奴らはそのまま武器を引き抜いて地面に犠牲者が倒れ込むのを横目に、
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