第6話
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ゲーム》をする機会がまたあると思います。その時までのお楽しみにして置いて下さい」
「仕方がないぇ。……で、豊穣の女主人を飛び出したベルやんは本拠地に戻って来てないって訳やね」
「アトゥイがベル君を見てないということはそうなります。ということは――――」
「十中八九、迷宮に行ってると思うぇ」
「やっぱり、そう思いますか?」
「ベルやんは男の子やから、悔しさを胸に少しでも強ぉなろうとして行動してると思うんよ」
ウチ、そういう男の子は嫌いやないし、格好ええと思うぇ。
「けど、豊穣の女主人から直接迷宮に向かったのなら、すぐにでも追いかけないと」
「何で――あ〜、そういえばベルやんの装備は斬魄刀でも特殊武装でもなかったぇ」
「はい。ギルドの支給品ナイフです。しかも、軽鎧装すら身に付けていない私服姿で潜ってることになります」
「それは流石に心配やぇ。……よし!それやったらウチが迎えに行って来るぇ」
「えっ?アトゥイがですか?」
「そうやぇ。冒険者になって半月位の子やったら無理して潜っても6階層くらい。瞬歩使えば1時間も掛けずに見つけられるぇ」
「……そうですね。私とアトゥイの2人で探せば更に捜索時間を短縮―――」
「テレやんはお留守番やぇ〜」
「………何でですか?」
「ベルやんが店を飛び出したんは、テレやんの前で馬鹿にされたことも原因やと思うんぇ。せやから、テレやんが迎えに行ったらベルやんは更に傷付くと思うんぇ」
「……けど、女のアトゥイが迎えに来ても傷付くんじゃないですか?」
「ウチの場合、一時帰省してたから迷宮で会っても偶然会っただけで、迎えに来たとは思わん筈やぇ。それに上層のモンスターでも斬れば実家でのストレスを解消できるし、ウチにとっては一石二鳥なんよ」
「ストレス解消って、ソヤンケクルさんの反応はそんなに鬱陶しかったんですか?」
「年頃の娘に抱き着いて来ようとするんやもん。鬱陶しくない訳が無いぇ」
「……そうですか。それにしても」
「どうしたん?」
「あなたのストレス解消の為に斬られる上層モンスターが可哀想でなりません」
「【剣聖】に千枚切りされるのも大して変わらんと思うぇ〜」
ウチはケラケラ笑いながらテレやんにそう返すと、【捩花】を手に取って迷宮のある摩天楼へと向かったんぇ。
【視点:ベル】
……店を飛び出して迷宮に潜ってからどれだけの時間が経っただろう?遭遇するモンスターを斬り伏せながら歩を進め、6階層に辿り着いていた僕は正方形状のルームで起こった怪物の宴で30体以上のウォーシャドウとフロッグ・シューターに囲
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