第二十九話 姉との再会その三
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「それであそこの教会にも入ってね」
「見て回ってね」
「それからグラバー園ね」
「楽しみよ、あの天主堂には前も行ったことがあるけれど」
「好きよね、姉さん」
「好きよ、実際にね」
にこりと笑ってだ、優子も答えた。
「あそこは」
「私も。キリスト教徒でないけれど」
「壮厳な雰囲気でね」
「清らかな感じだから」
「神様のいる場所ね」
「ええ、あそこは」
「キリスト教の教会らしいわね」
「そうね、ただ八条学園にもキリスト教の教会はあるけれど」
カトリックのものとプロテスタントのものがそれぞれだ、大学の方に宗教学部もあるのでそれで教会もあるのだ。
「学園の教会とはまた違うわね」
「学園の教会は親しみやすいわね」
「気軽に入られてお祈りが出来る」
「あそこは誰でも普通に入っていいから」
「何時でも」
「だからああした場所なの、けれど大浦天主堂はね」
あの教会はというと。
「観光地でもあるけれど」
「学園の教会とはまた趣が違うのね」
「そういうことよ、教会といってもそれぞれなのよ」
「そういうことね」
「学園の教会だと神父さんも牧師さんも普通に仲がいいでしょ」
「ええ、他の宗教宗派でも」
「仏教のお坊さんとも神社の神主さんともよく一緒におられて」
勿論天理教の教会長さんともだ、学園の中にある様々な宗教施設の関係者とも関係は非常に良好なのだ。
「一緒に作業とかしたりお食事したり」
「ざっくばらんだから」
「独特の雰囲気なのよ」
「そうなのね」
「神社の巫女さんだって出入りしてるし」
学園内の神社のだ、この神社の神主の娘でもある、
「また特別なの」
「あそこは」
「色々な教会の中でもね、そしてね」
「大浦天主堂も」
「ああした場所なの、じゃあその場所に行ってね」
今からとだ、優子は自分よりずっと背の低い妹に顔を向けて微笑んで述べた。
「楽しみましょう」
「ええ、これからね」
「今日と明日で色々回りましょう」
「今回は長崎だけなのね」
「そのつもりよ、ハウステンボスにも行きたいけれど」
即ち佐世保の方である。
「また今度にするわ」
「あそこに行くのは」
「ええ、またね」
「それじゃあ次に来た時に」
「ハウステンボスに行きましょう」
「わかったわ」
優花も応えた、そしてだった。
二人でまずは大浦天主堂に行きそこからグラバー園に行った、そこから中華街に行って赤い華やかな中でだった。
優子は入った店で妹と共に豚バラをじっくり煮込んだものを包に挟んで食べながらだった。自分と同じものを食べている優花に言った。
「この豚バラが最高なのよね」
「姉さん自分で作ったりもするわね」
「ええ、手間がかかるけれどね」
「じっくり何時間も煮ないといけないから」
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