暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜風雪の忍と光の戦士〜
第六話 疾走 ―スピードレーシング―
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かわかんないし、まずはここから狙撃しよっか、ライ」

【OK!】







「うー、痛ってぇ……衝撃強すぎて目の前に星飛んだぜ……」

 頭をさすりながら飛ぶ疾風。とはいえ一応どうにか回復したのか、フラフラとした飛び方ではなくなっている。

【……マスター、後方から急速に接近する魔力反応あり! 麻耶さんの魔力矢と思われます!】

「来たな!」

 そんな時に聞こえてきたリラの報告に振り返った疾風は、迫ってくる魔力矢を見てその射線上から離れる。……が、なんとそれに合わせて魔力矢は軌道を変更して向かってきた。

「げっ、誘導タイプかよ!? ……この距離で!? 目ぇ良過ぎんだろ!!」

 疾風が驚いたがそれもそのはず、麻耶の姿など豆粒ほどしか見えないような遥か彼方から黄色い魔力の矢が飛んできていたのである。リラが対応を訪ねてきたので、疾風はマウントしていたリラを引き抜いて構えた。

【どうされます、隠れますか?】

「いや、このだだっ広い海のどこに!?」

【海中とか】

「あ、なるほど。……まぁいいや、纏わりつかれるのも面倒だし、確実性を優先して撃ち落とさせてもらう!」

 そんなやり取りの後、疾風はリラを連結させてブラスターモードにしてスキルカードをロードし、魔力をチャージしながら狙いを定め始める。魔力矢の強度がわからないので、とりあえず全力で迎撃しておこうという思考からだ。

【チャージ完了!】

「ぶっ飛べ!」

 リラの声と同時に疾風はトリガーを引き、魔力砲撃“フォトン・バニッシャー”を発射した。太い砲撃は麻耶の放った魔力矢を撃ち抜き、そのまま彼方へと消えて行く。一応、矢と麻耶が一直線上になるように狙ってみたのだが、さすがに回避されたようだ。その隙に疾風は一つ目のチェックポイントに到達する。麻耶の方も移動を始めたようだったが、彼女から目を離さずにいた疾風は再び放たれた矢を確認して、同じように迎撃しようとリラを構えた。……が、その矢がパッと複数に分かれて疾風を襲ってきて疾風は目を剥いた。

「げぇえ、今度は拡散弾かよ!? バリエーション多いな!」

 慌てて疾風はリラをガンブレードモードに戻し、両手で連射して魔力矢を撃ち落とす。ブラスターモードでの砲撃には連射できるものが少なく、かつ単一方向への射撃しかできないので周りを囲むように放たれた魔力矢を撃ち落とすには不向きだからだ。そうして迎撃することには成功したものの、その後からさらに拡散タイプが攻めてきて迎撃に気を取られて……という波状攻撃のループになり、それを何度も迎撃していた疾風はだんだんとイラつき始めた。

「チッ、後ろから遠隔攻撃でチマチマやられんのが面倒だな……!」

 そう呟いた疾風は先行することを諦め
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