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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第三十七話 過去の罪
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、そうか、ぐっ……でも、このままじゃ終わるな……ははっ……〉
この時、全は死ぬ覚悟が出来ていた。しかし、リインはそれを許さず、残酷な選択を全に強いた。
〈全……私と全、両方を救う方法がたった一つだけ、あります〉
〈それは、教えてほしいものだね……〉
それは
〈私を……
殺
(
・
)
し
(
・
)
て
(
・
)
く
(
・
)
な
(
・
)
い
(
・
)
か
(
・
)
……?〉
〈……冗談は、言っていい時と言っちゃいけない時がある。今は言っちゃいけない時だと思うけど……?〉
〈冗談じゃない。本気だ〉
〈っ、ふざけんなっ!!!!〉
その時、全は痛みなんか最初からなかったかのようにリインフォースに詰め寄り、胸倉を掴む。
〈俺に、お前が殺せると本気で思ってんのか!?お前を殺すって事は、はやては本当の意味で一人っきりになっちまうって事なんだぞ!!それをわかって!!!〉
〈わかっているさ……お前がこの町を後数日も経たない内に去る事もな〉
〈っ、なぜ、それを……〉
〈聞いてしまったんだ……一週間前、智樹殿と日和殿が旅行に向かう前日の晩……お前が二人に話をしているのを……〉
〈……………………〉
〈むろん、私が知ったこの事実はすぐに私の頭の中から消え去るかもしれない。現に主は殆ど忘れてしまっている……それと関連している私の事もな……だから、私が消えてもさして変わらん……〉
〈だけど、それじゃ……〉
全はそれでも迷う。はやてを一人にはしたくないから。ただそれだけの理由で躊躇う。
本当ならば、自身の為に考える筈なのに全はそれをしない。だからこそ、リインフォースは躊躇わない。
〈全、私は今この時の為に起動したんだと思います〉
〈え……?〉
〈全、他人の為に生きる事は確かに大事です。ですが、それに全てを委ねてはいけません。時には自分の事も考えるのです。今がその時です。貴方はその痛みから解放されて、主も全のご両親が助け出してくれる。私の存在は今この時は消え、誰も傷つかない。ほら、いいじゃないですか?〉
〈でも、お前が悲しむだろっ!!?〉
全は泣く。泣きながらも叫ぶ。それはこの世界に転生を果たして、初めて流した涙だった。
〈ありがとう。私の為に……泣いてくれて……でも、いいんだ。私は十分に幸せだったよ、全〉
〈っ、リイン……〉
〈リイン、か……いい、名前を貰った……今度起動する際にはぜひとも、主はやてにその続きの名前がほしい物だ〉
〈リイン……ごめん、俺は……〉
全は痛みに耐えながらも当時から持っていたシンを起動。バリアジャケットを身に纏い、腰にある短刀を引き抜く。
〈大丈夫……短かったけど、良い記憶を持てた。これで頑張れるよ……〉
〈くっ
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