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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第三十七話 過去の罪
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。こんな時がずっと続けばいい。そう思い始めていた時でした』
ガッシャーンッ!!!
「「っ!??」」
画面から物凄い音が鳴り響く。画面は土煙で何も見えなくなっており何が起こったのかはやて達には分からない。
「な、なにが起こったんや?」
「……事故、さ」
「え?」
はやての疑問に全が答える。
「その日、智樹さんと日和さんは商店街のくじ引きで当たったっていうペア旅行券で海鳴市を離れたんだ。ただペア旅行券だったからはやては置いていったんだ。そこで俺たちの家ではやてを一時預かる事になったんだ」
『しかし、旅行先に向かうバスが事故に巻き込まれ……バスに乗っていた乗客全員並びに運転手は死亡。主はこうして……一人っきりになってしまいました』
その残酷な現実にはやては思わず顔を俯かせる。
『そして主は心の殻に閉じこもり……最悪の結果を招きました』
モニターに表示されている映像は公園。はやてと全、リインフォースがよく遊んでいた公園だ。
ブランコに力なく座り込み、顔を俯かせるはやて。
〈はやて。いつまで不貞腐れているつもりだ?〉
そんなはやてに辛い言葉を投げかける全。こうやって反発して生きる気力を湧きあがらせようと全はしているのだ。
〈……………………〉
しかし、そんな全の言葉にはやては何も返さない。
〈はやて、いい加減に〉
〈待ってください、全。何かおかしい〉
〈え?〉
全は改めてはやてを見る。そして観察してわかった。
無。はやてからはその感情しか感じられなかった。
〈……そうや。そういうことなんや……〉
と、はやてがいきなり話を始めた。
〈……おとうさんも、おかあさんもせかいにころされたんや……わたしは、このせかいがにくい……〉
〈っ!!??はやて、それはっ!!〉
〈……もういい。ぜんぶ、きえてなくなってしまえっ!!!!!!!!!〉
その瞬間……はやてを中心に濃密すぎる魔力が一気に放出された。
〈ぐっ!?はやてっ!!〉
〈きえろっ!!きえてしまえっ!!!!〉
〈くそっ!声が届いてない……!〉
〈全っ!!私がっ!〉
〈だめだ、リイン!!お前がいったら取り込まれるだけだ、わかるだろう!!〉
〈そ、それはそうだが……しかし、このままではっ!!〉
はやての魔力は底が見えない程だ。現にもうCランク魔導士の持っている魔力容量十人分程の魔力を無作為に放出しているのに、その勢いは衰えていない。
〈こ、このままじゃ……はやてが……そんなのだめだっ!!〉
全はこの先に続く未来にある程度の予測が立てられた。それはまさしく、過去の自分と重なっていたからだ。
その果てにあるのは
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