『再会』
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僕は、毎日
あの砂浜に
出かけていた。
それと、流那チャンが
くれたカリカリのゴハンは
なるべく食べず
教えてくれた処の
魚を食べていた。
子猫達にも
ちゃんと与えてた。
成長してるよ。
僕より立派だって
流那チャンは笑うかも。
だから流那チャン
帰って来てよ...
もう此処には
お母さんも
お兄ちゃんも
お姉ちゃんも
いないから...。
僕は、流那チャンが
傍にいないと
生きてけない。
弱いんだ。
流那チャンも弱い。
強がりが癖に
なってるけど弱い。
だから僕と
流那チャンは一緒に
居た方が良いんだ!
ねぇっ!
流那チャン、逢いたい。
そう強く真っ黒な
海に向かって
心から叫んだ。
『チロ...?
なんで今此処に
おるん?大丈夫?
チャント食べてる?
ごめんなぁ...
家出するんが
精一杯の抵抗や。
笑えるわホンマ。
クソガキやからなぁ。
警察行っても何も
してくれなんだし』
僕はあまりにも
唐突に現れた
流那チャンに
ビックリしていた。
『あれ?
チロほんま大丈夫?』
目の前で流那チャンの
手が上下に動く。
大丈夫、意識はある。
あまりにも
ビックリしすぎただけ。
僕は思いっきり
甘えた声で
擦り寄った...
流那チャンは
抱き上げてくれた。
『チロ...今日が
ほんまに最後かも。
こないだ一緒に
此処の海見た時な
チロには幸せに
なって欲しいって
強く想った。
せやからもうチロに
会いに来んって
...決めたんやけど
捜してしもた...』
こないだ一緒に
見た砂浜...
すぐ其処だけど
もう一緒に
見られない...。
流那チャンの優しさは
僕が1番知ってる。
流那チャン、本当は
お別れ言いに
来てくれたの?
もう抵抗するのも
限界なんだね...
僕は何も
出来なかった。
気持ちだけ在っても
何の意味もない...
『チロ、チロのおかげで
流那も頑張ろって
思えたんやでっ!
チロは、自分が母親を
欲しいのに、我慢して
あの子達の母親を
立派にしてくれてる』
僕には流那チャンが
いたから...
だから頑張れた。
『ずっとずっと
チロのことは特別や!
会えんくても...
誰より幸せに
なってもらいたい!』
流那チャン
ありがとう...
悲しいけど
チャントお別れするね。
僕も流那チャンの
幸せを誰より
深く深く祈るよっ!!
いつかまた
会えた時には
お互いに
幸せだと良いな...
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