秘策?やけくそ?
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ソフィアが俺につけていたあだ名に激昂を上げる。怒られている少女はうわべ上は反省しているようだけど、動けないことをいいことにお尻に手を伸ばしてくるので絶対に許すわけにはいかない。
「千切れないかね、これ」
「無理だと思うよ、さすがに」
プレイヤーである俺が動けないとなると戦いが非常に厳しいので、何とかしようとレオンが紐を引っ張ってみるが、シェリアの予想通りびくともしない。
「ったく、お前のスペルならこれ無効化できるんじゃなかったのかよ」
「ソフィアのせいでイメージしてなかったの」
「ソフィアのせい!?」
なおも紐を引っ張っているレオンに愚痴られるが、正直責められるのは納得いかない。だって俺のスペルなら基本的に攻撃はすべて回避できるはずだったんだから。
「どうする?一回シリル連れてここから――――」
これからのことをどうしようかと話そうとしたレオン。しかし、突然ある異変が彼の体を襲う。
「うわああああああ!!」
「「「「!?」」」」
大口を開けて叫び始める氷の神。いきなりのことすぎて俺たちは彼がなぜ叫んでいるのか理解できない。
少年は顎に手を当てると、その周辺に力を入れて口を閉じていく。しかし、閉じたはいいが少しでも気を緩めると再び叫び出してしまいそうな状況なようで、口をふさいで息苦しそうにしていた。
「どうしたの?レオン」
「まさか強制?」
ウェンディとシェリアがそう聞くとコクコクとうなずいて返す。レオンの文字は封じてたのに彼が被害に遭ったってことは、向こうはまた予想外の指定方法を使ってきたってことか?
「てかやばくない!?今のでこっちの居場所がバレたよ!!」
俺を拘束して動けなくして、レオンに叫ばせて居場所を特定しつつ彼の動きも制限する。リオンさんならやりそうなことだ。さっき負けた腹いせに。
「とにかく一度撤退しなきゃ!!」
「ソフィア!!お願い!!」
「オッケー」
プレイヤーがやられるとその時点でゲーム終了。しかもこっちはレオンが動きにくい状態で戦力低下。向こうが攻めてきたら負け必須なため、ソフィアに指示を出してこの場から退避する。
「みんな!!行くよ!!」
「「「オッケー!!」」」
ソフィアに背負ってもらい、他の三人は彼女の周りに集まる。そして、彼女の掛け声とともにその場から別の場所へと移動していった。
第三者side
リズミカルに地面を蹴る音が響き渡る。その音が近づいてきたかと思うと、少年たちが元いた場所に犬耳を付けた青年が姿を現した。
「オオーン?」
キョロキョロと辺りを見回すトビー。しかし、どこにもお目当ての人物たちがいない。
「誰もいねぇ
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