音速伝説
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ラルドさん……」
情けない顔でエメラルドを見るアサヒ。それを見てエメラルドはため息をついた。
「いや、俺だって知らねえし。つか友達じゃねえからそいつ」
「「「え……」」」
暴走族、アサヒ、ネビリムの全員が口をそろえた。エメラルドは気にせず腕を組んで。
「だから、好きにしたらいいじゃねえか。別に俺はそいつのこと助ける義理なんかねーし?」
「い……いやいやいやあるでしょう!というか一度助けたんじゃなかったんですか?話が違いますよ、あなたたち!」
ネビリムが暴走族を睨む。暴走族にしてみれば確かに一度自分たちをブッ飛ばして彼を助けたはずなので、彼らも困惑する。
「あの時はたまたま通るのに邪魔だったってだけだっての。妙な勘違いされてアサヒも可哀想なこったぜ」
あまりにもあっけらかんとエメラルドが言うので、ネビリムはやけになったように顔を真っ赤にしてエメラルドを指さした。
「その極悪非道な姿勢……ますます気に入りましたよ!こうなれば実力行使です。かかりなさい!」
暴走族達がドガースとマタドガスを繰り出す。だがそんなものはエメラルドにとっては物の数ではない。さっそくメガストーンを光らせる。
「ラグラージ、ビッグウェーブを巻き起こせ!」
メガラグラージが津波のごとく巨大な波を生み出す。ここではレベルの制限はかかっていないため、久々の本気の一撃だった。
「ちょ……サーナイト!」
ネビリムは自分をサイコキネシスで波を避けて守るが、暴走族達には防ぐ術などあろうはずがない。アサヒもろとも水で飲み込み、吹き飛ばしてしまう。
「さあ片付いたぜ?次はどうすんだ、紫アイドル」
「ネビリムです!こうなったら……明日のバトルで決着をつけましょう!私が勝ったらティヴィル団に入ってもらいますからね!」
「ほう、いいのかそんなんで」
「私にそんな口が叩けるのも明日までです!では失礼!」
そう言うとネビリムは自転車に乗って走り去って言ってしまった。エメラルドが悪ガキの顔をする。
「それだけのことを俺様に要求するってことは、当然向こうが負けた時は相応の対価を払ってくれるってことだよな……さて、どうするかね」
ずぶぬれになって気絶しているアサヒをメタングの念力で運びながら、エメラルドは考える。そして運命の決勝戦へ――
「ふふん、逃げずにやって来るとはいい度胸ですね」
「あんな約束勝手にされて逃げるわけねぇだろ、ところでこっちの条件がまだだったよな」
「こっちの条件?」
どうやら本気で何も考えていなかったらしいネビリムに、エメラルドはびしりと指差して
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