コンフルエンス
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だけ有料なんか!? っていうかよく考えたら、市販の健康ドリンクはどれも高いやん。いくら味が良くても値段が高いと、皆買ってくれるかは微妙やで?」
「その心配は無用。材料も簡単に調達できる物しか使ってないから、値段もワンコインで買えるほど安い。小さなお子様も健康のために飲みやすい“アクアソル”、戦闘中でもお手軽に回復ができるドリンクとして、アウターヘブン社で特許申請中」
「うぉい! これだけ宣伝しといて、まだ販売しとらんのかい!」
「ちなみに別バージョンとして“ローズソル”もある。こっちは薔薇風味の上品な味付けが特徴で、アクアソルより少し高い分、なんとなく魔力の回復作用があったりする」
「だから販売開始してから宣伝せぇ! ちゅうか魔力の回復作用って、何気に凄い便利やん!」
地味に世界中の魔導師が喜びそうなドリンクを開発したマキナに、実の所はやては内心で脱帽していた。そんな彼女にマキナは収納領域から一本のペットボトルを取り出し、はやてのコップに注ぎだした。
「そして、そんな二つのドリンクの効果を最大限発揮できるようにしたのがコレ。“オメガソル”、さっきの料理対決で八神が勝ったご褒美だよ」
「なんで私のコップだけ空なんやろ、と思ってたらそういう事かいな……」
「値段はアクアソルやローズソルの倍以上だけど、効果はお墨付き。某国の皇子もツインバタフライの看板娘も絶賛しておりま〜す」
「フェイトちゃんのお気に入りの店の子が絶賛してるってことは、味の心配はいらへんか? まぁええわ、飲めばわかるだけの話や。……それじゃあいただくで」
はやてはコップを手に取り、オメガソルをゴクゴクと飲み干す。すると彼女は次第に微笑んでいき、周囲に天使が舞いながら天に昇るかの如く幸せそうな表情を浮かべ……、
バタッと倒れた。
「は、はやて!?」
「はやてちゃん!?」
突然の事態にヴィータの血の気が引き、慌ててシャマルが検査魔法をはやてにかけようとして、ふと気づく。呼吸の乱れは無く、体調が崩れた訳でもない。目を閉じて、規則正しい呼吸を繰り返している安らかな状態……つまり、
「ね、寝てる……。はやてちゃん、ぐっすりと眠ってるわ……!」
「な、なんだ驚かせるなよ……。おいマキナ、睡眠薬を盛るイタズラは心臓に悪いからやめてくれ……」
「睡眠薬なんて入れてないよ、人聞きの悪い。私としてはオメガソルを飲むだけで八神が眠ってしまった事の方が驚いたよ。でもまぁ……これだけの疲れをずっと隠していれば、そりゃあ寝落ちもするか」
「どういうことだ?」
「八神はこれまでの疲労が一気に癒される感覚を味わって、気持ち良さのあまりつい眠りに陥った訳だ。ほら、マッサージされてると心地良くて
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