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リリなのinボクらの太陽サーガ
コンフルエンス
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跳ね上がっとるのは皆も知っとる通りや。管理局も聖王教会も企業も使用量の削減で何とか維持しとるけど、当然長く耐えられるもんやない。彼らが限界に達した瞬間、最悪で次元世界規模の世界恐慌が起きる可能性があるんよ」

「今回、管理局が停戦に踏み切った理由はそれだけじゃなく、私達アウターヘブン社も関係している。とうに限界間近であったからこそ管理局は一ヵ月以内の勝利を目標とした短期決戦を挑み、“裏”の謀略で首脳陣が空白化したミーミルを瞬く間に陥落、後はウルズの首都を占領すれば豊富な資源が手に入ると思ったその矢先に、私達が抵抗に加わった」

「アウターヘブン社がフェンサリル側に付いたら、当然ながら短期決戦なんて不可能や。それを察した上層部の一部は、これ以上戦い続けたら先に管理世界の資源が枯渇し、経済が崩壊すると理解した。それならいっそ恥を忍んででもエネルギー資源を購入できる環境を整えて、経済を立て直した方が良いという結論を出したんよ」

「とはいえフェンサリルの返答はまだ不明だが、もし交易関係を結べたとしても購入する場合は当然ながら高い金額を吹っかけられるだろう。ま、管理局が先に手を出した以上、自業自得だからしょうがない」

「やれやれ、他人事やと思ってからに……確かに管理局より安く買えるかもしれへんけど、資源が必要なのはアウターヘブン社も同じやろ?」

「ところがどっこい、私達アウターヘブン社、マウクランのマザーベースは王様の大胆かつ的確な判断のおかげで資源を購入する必要がなかったりするんだな、これが。なにせ王様、いつの間にかマウクラン中に地熱発電施設、惑星の外縁軌道に太陽光発電施設を設立してたから、エネルギーは半永久的に全て自給できるのさ」

「ぶッ!? す、全て自給やと!? しかも半永久的!? 流石王様……何というぶっ飛んだ計画性や。世界規模どころか宇宙規模の発電施設とか、目の付け所や発想のレベルが違う。ヒイヒイ息切れしとるこっちからしたら喉から手が出る程羨ましい話やっちゃな。なぁ、余ったエネルギーとか売ってくれへんの? というかPMCじゃなくてエネルギー製作会社としても十分やっていけるんちゃうか?」

「悪いけど、諸事情でエネルギーは売れない。というのも私達は確かにPMCだけど、それだけで将来もやっていけるとは思っていなくてね。私が医学に加えて薬学の知識を身に着けてるように、会社も事業の拡大をしてるのさ。余ったエネルギーはそれらに使ってる」

「拡大って、具体的には何しとるん?」

「滅ぶ直前だった頃のニダヴェリールのように、管理世界が搾取し続けて資源も作物も何もかもが無くなった土地で一次産業の復活や廃棄都市の再開発などを試みたり、次元世界というフロンティアを知った管理外世界同士の交流を進めるために貿易商を担ったりと、色々やるつ
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