コンフルエンス
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た直後、ハリアー2は垂直上昇を開始する。しかも改造によって取り付けられた次元航行艦としての機能が動き出し、次元転移の魔力光が集まっていく。近くに階段とかは無く、飛行魔法が使えないジャンゴはその事に歯噛みしながら、このまま見逃すしかないのかと悔しく思った、その時……。
「逃げる奴は追い掛けたくなるもんだろ、ましてやそれが敵の大将ならなッ!」
「ビーティー!?」
ここまでの通路をビーティーが地面に稲妻を走らせる速度で突っ走ってきた。咄嗟に横に避けたジャンゴを通り越して、彼女はそのまま直進すると壁に足を着け、そのまま壁走りで登って行った。
「うわ〜、魔導師もニンジャも真っ青な力業……ビーティーはいつも僕達の予想を上回るなぁ……」
破天荒な追跡法に流石のジャンゴも唖然とする中、壁に足跡をくっきり残しながらビーティーはとうとうハリアー2に追い付き、スカルフェイスに見せ付けるようにニヤリと嗤うと一気に跳躍、戦闘機に飛びかかっていった。
「次元転移シフト中の機体に飛び移るとは貴様正気か!?」
「ンなことより大将、パーティーの途中に帰られたらシラケるだろう。もっと来賓をもてなしてくれよ! お返しの品もあるんだしさ!」
狭い空間であったことが幸いしてビーティーが右翼にしがみつけた事で、ハリアー2の操縦が若干乱れる。言ってる事こそアレだが、スカルフェイスにとってかなり頭にくる妨害を彼女は成功させていた。
しかし次元転移シフトそのものを喰い止めてはいないため、事態に気付いたジャンゴがビーティーに呼びかけようとした瞬間、ハリアー2が一際強い魔力光に包まれて空間中を揺るがす衝撃が発生する。そしてハリアー2は―――、
「しつこいサイボーグだ、それほどまでに破壊が愉しいか!」
「グェッハッハッハッ! よく言うぜ、インポ野郎が!」
―――ビーティーごと次元空間へ転移してしまった。
戦闘機が消え去り、一気に静寂に包まれる空間で終始事の次第を見ていたジャンゴは、
「行っちゃった………。………まぁ、ビーティーなら一人で次元空間に放り出されても大丈夫だろう。……たぶん」
彼女の身を案じる必要は無いと断言した。念のために言っておくが、これは何があってもビーティーなら潜り抜けられると信頼しての発言であって、彼女がどうなろうが構わないと思っての言葉では断じてない。
とりあえずここに追い掛けてこなかったなのはと合流すべく、ジャンゴは来た道を戻る事にした。一応先程の発着場にいたスカルズは殲滅したものの、ここが敵地である以上万が一という可能性もあるため、急ぎ足で向かった。
発着場の中央で見る影もなく崩壊し、中から炎が上がっている戦艦のすぐ傍に、なのはの姿はあった。彼女はとうに息を引き取ったプレシアの亡骸の前で一人
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