第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#13
決意の誓戦 “運命” VS 『運命』U 〜Destiny C/D〜
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の 「威力」 は増していきます。
軽く叩いた程度でも、 『3分後』 にセットしておけば、
壁に大穴が空く位の威力になります」
(!!)
そこまで言われて始めて、狂気のドライバーは助手席に眼を向ける。
ソコには、人間大に膨れあがった、
既に5秒前までタイムリミットの進んだ瑠璃色の衝撃が在った。
絶望と共に、フラッシュ・バックされる光景。
(ま、まさか!? 既にアノ時から攻撃をセットしていたというのか!?
こうなる事を見越して!? あのスタンドが窓ガラスを叩いた時からもう既にッッ!!)
「う、うおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ―――――――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!」
車内から逃げ出そうにも、
レーサー用のシートベルトでガッチリ固定されている為
嘆きの断末魔を上げるしかないドライバー。
「約束を守ってくれたら、
「解除」 してあげるつもりだったんですよ。
本当に、残念です」
伏せた瞳で言葉を紡ぐ少女。
ソレを引き金として起爆するスタンド能力。
ヴァズンンンンンッッッッッッッ!!!!!!!!
フロントとサイドのガラスに霜状の罅が一挙に走り、
その内を飛び散った鮮血が濡らした。
「はぐおおおおおおあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――――――――――――――ッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!
オレの!! オレ顔がああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!
鼻が顎が眼が耳がああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
白く赤く染まったガラスにより内部の悲惨な状況は伺えないが、
鼓膜を劈くような悲鳴から相当のモノであるようだ。
おそらく一流の整形外科医であっても、元に戻すのは不可能であろう。
本体への直接ダメージの為、エンジンが完全に停止し只の鉄の塊と化したスタンド。
その前に、ゆらりと姿を現す二つの影 。
「ひッ! ひいいいいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃッッッッ!!??
す、すいません!! ほんの! ほんの出来心だったんです!!
魔が差したんです!!
もう本当に心を入れ替えますからどうか」
「ごめんなさい……」
大の男が何度も何度もハンドルに頭をブツけ、
擦り付け繰り返す空々しい言葉を少女の謝罪が遮った。
「え!?」
想わぬ返答に血塗れになった顔面を上げ、
砕けたガラスの隙間から見た少女の顔。
微笑を浮かべつつも口唇と輪郭を微かに震わせるその風貌は、
眼が笑ってないので却って怖ろしい存在として男の瞳に映った。
「もう、信じられません。それと、限界です……!」
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