第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#13
決意の誓戦 “運命” VS 『運命』U 〜Destiny C/D〜
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ホイール・オブ・フォーチュン》”
本体は、その脅威を本能的に感じ取っていたのだった。
「ふぅ、二つ、約束してください。
もう二度と、自分のスタンドを悪用しない事、
もう二度と、私達の前に現れない事、
この二つを守るなら、命だけは許してあげます」
元々そこまでする気はないのだが、
今後の事も考え少女は強い口調で釘を刺す。
「ハ、ハイィィィ〜!!
元々私はDIOのヤツに脅されて従っていただけなんですぅ〜!!
人殺しなんかしたくなかったんですぅ〜!!
これっきり改心します!! お嬢さんの前にも二度と現れませんとも!!」
憐れみを乞う口調に、吉田は自分でも甘過ぎるかと想ったが
正直何だかバカバカしくなってきたのでそれ以上は追求せず背を向ける。
「行って、いいですよ。一応謝ったから、許してあげます」
「……」
流水を浴びて透き通る小さな背中が射程距離から遠ざかった瞬間、
平身低頭していたドライバーの眼がドス黒い険難な光を帯びた。
「このブァカがああああぁぁぁぁぁぁッッ!!
要は “触れられきゃ” 良いってだけだろうが!!
このヴォゲがあああああぁぁぁぁぁぁッッ!!」
「――ッッ!!」
屈辱を払拭する狂乱の叫び声と共に、悪魔の口のように開くボンネット。
ソコから無数のワイヤーが、曲がりくねった配管やチェーンと一緒に飛び出してきた。
「ワ、ワイヤー・ウインチ、ですか!? う、動けない!」
即座に少女とスタンドに幾重にも絡み付いて拘束した鋼鉄の縛鎖は、
互いの自由を完全に奪い尚も生き物のように締め付けてくる。
こちらを向いた車体の前には、既にガソリンの弾丸を射出する光輪と、
火花を散らすコードの連携が完成していた。
「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハァァァァァァァァァァァァァァ――――――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!
大した能力でもないくせに調子に乗りおってえぇぇぇッッ!!
「約束」 ってなぁ破る為にあるんだよォォォォ!!
小便臭ェ小娘がああああああぁぁぁぁぁぁぁッッ!!」
今まで一度も浴びせられた事のない醜い罵声、
四肢とスタンドをも拘束された絶対絶命の状況。
「ハァ……」
にも関わらず少女は、小さなため息を一つ漏らしたのみだった。
「!?」
肝心な事が何一つ視えていない愚者を、心底憐れむように。
「さっき一つ、言い忘れてた事があります。
ライトちゃんは 『時間差』 で攻撃出来ますが、
その 「時間」 は最大で 「3分」
その時間内でなら 「自由」 にセットして
能力を発動させる事が出来ます」
出来の悪い生徒を諭すように、
ここからが重要と少女は剣呑な瞳で指を立てる。
「そして、 “その時間差が大きければ大きいほど”
攻撃
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