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メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編 第6話:「修練(きょうしつ)」Bパート
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れた」
「・・・つまり、全部計画通りだったってことか」
「?」「あ、そういう」「・・・」
「すいません。騙したみたいで入れてしまって」
「いや、実際俺らを受け入れたことにはほんと感謝してます。ですが、どうしても俺らに何か頼みでもあるんじゃないのか?」
「?」「・・・」「・・・」
「そうですね。天桐さんの考えている通りです。では、お願いです天桐さん」
「・・・」
「ハルナさんに彼女に、」
「・・・」
「ワザと負けて下さい」
「・・・」「・・・」「・・・」
岡野のその言葉に3人は驚いた。絶対に、そのようなことを言う人とは思っていなかったのだろう。
「こんなこと言って、先生として失格ですよね。分かってます」
「・・・」
「けど、もし彼女が天桐さん達、男子に戦車道で勝てば、彼女は戦車道で男子より勝ったという気持ちとなり、そして、男性への恨みと彼女にとっての戦車道の考え方を、解消してくれると思っているんです。だから、今度の決闘でそれが出来ればと」
「・・・」
岡野は椅子から立ち上がり
「ですから、お願いです。天桐さん、どうか負けて下さい。勿論、彼女たちと罰ゲームの賭けをしていることは知っています。ですが、私が何とかするので心配しないで下さい。ですから」
と頭を下げた。それを見た、天桐や他の三人はそれを黙って見ていた。
誰も文句は言えなかった。岡野は、ハルナの為に考えてそう判断したのだろう。
こんなことを頼むは最低な行為なのも自覚してもなお、頭を下げてまでお願いをした。すると、
「私からもお願い、ハルナのために負けて」「この様な無粋なことを申し上げることは大変好ましくはありませんが、どうか情けを」「・・・(ペコリ)」
ナツコ、ミアキ、チフユも天桐に頭を下げて頼んだ。それを見た天桐は
「ハァ」
と溜息をつき、
「岡野さん」
天桐は岡野の名を呼び彼女の前まで近寄った。
そして、岡野は顔を上げ
「天桐君、・・・やって」
と言った時だ。
「そんなの知ったことかよ」
天桐はそう放った。
「・・・」
その言葉は、彼女たちの表情を変えた。するとナツコは、顔を上げて
「え?今あんたなんて?」
天桐に聞き返した。
「知ったことかよって言ったんだよ」
「・・・」
再び同じ言葉を聞いた岡野は、なんとも言えない表情になった。
「ちょっと、あんた・・・岡野さんがこんなに必死に頼んでるのに」「ちょ、ナツコさん」
ナツコが天桐に迫って文句を言おうとした。だが、天桐は
「お前らは、そんなんで本気で良いと思ってんのか?」
と彼女達に言った。
「ん」「・・・」「・・・」
それを聴いて3人は固まった。
「あいつが、過去に男子にいじめを受けて親にも相談出来ずに5年間耐え続けて、更に戦車道を復讐としてやって来たと。だから
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