初動編
MTM:初動編 第6話:「修練(きょうしつ)」Bパート
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いました。ですが、男子側の一部からは面白くないと思われていませんでした」
「なぜです?」
「彼女のクラスメートのある男子達は、授業中にふざけたり、女子にちょっかいを出したりと悪いことを良くしていました。そして、ハルナさんは彼らを注意し、時には先生に言いつけたこともありました。そんな彼女に対して恨みを抱いたその男子達は、彼女にちょっかいを出すようになったのです。それは次第にいじめへとエスカレートし、学校全体から孤立させようとしました」
「「・・・」」
「ある時は、彼女の上履きがなくなってプールに投げ入れられていたり、ある時は、給食に変なものを入れられていたり、ある時は、体操着を刃物で切られていたりと、それはどれも酷いいじめだったそうです」
「ひどい」「酷すぎます」「・・・(ウンウン)」
「そして、ハルナさんはそのまま誰にも相談せず、いじめは5年近く続きました。」
「ご、5年も?!」「そんな、なぜ」「・・・(目を見開く)」
「誰にも相談しなかったんですか、あいつは?」
「実は、彼女をいじめていた子の何人かは偉い人や学校の役員のお子さんが居たそうで担任も余り言わなかったそうなんです」
「何それサイテエー」「ですが、親御さんには言えるのでは」「・・・(ウンウン」」
「無論、彼女は親に言うべきだったんでしょうが。彼女は、言わなかったんです」
「親にも?」
「彼女の家族は、今は母親しかいないです」
「母親だけ?」
「父親は、彼女が幼稚園の時に病気で亡くなったそうで、それからは母親が女一人で彼女を育てたそうです」
「そうか、だからあの時」「父親の話をしなかったんですね」「・・・」
「ハルナさんの母親はそれは毎日毎日、彼女が学校に行っている時、仕事してお金を稼いでいました。だから、彼女が帰ってきた時は、家に居ない時もあれば居る時もあります。そして、母親いつも凄く疲れていました。だから、ハルナさんはそんな母親にいじめのことを言って不安にさせたり、問題を増やしたいとは考えたくなかったから、相談もしなかったんです」
「それで、相談をしなかったと」
「えぇ、ですから転校すらせず、いじめを5年も耐えて来たんです」
それを聞いたナツコ、ミアキ、チフユは少しずつ泣き顔になってきた。
「そして、彼女と出会った時、私は泣いていた彼女をほっとく事が出来なかったので、事情を聞こうとしましたが、拒否されました。もし、それが親に知られたら不味いと思ったんでしょうね。だから、聞き出すのに苦労をしました」
「・・・」
「それから要約事情を説明してくれました。今まで溜め込んでいたもの全部を話したので凄く泣き出し、ハンカチで顔を拭いてあげていく度に涙と鼻水が出て、ハンカチはぐっしょりになりました」
「・・・」
「それから、私はハルナさんと知り合いになってから
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