初動編
MTM:初動編 第6話:「修練(きょうしつ)」Bパート
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対をしたが、天桐達の熱心な気持ちと決闘になったのは自分の責任だということを理解して、夜21時までの練習をさせて貰えることとなった。
「よし、今日は、あいつら居ないはずだから、て、えぇ!」
天桐は突然、驚いたのか大声を出した。
「あら、来たのね」
それもそのはず、この時間に居ないと思っていたはずの彼女達が居たからだ。
「なんで、お前らが」
と天桐はハルナに指差すが、
「だって、夜間訓練が出来ると聞いたら普通するでしょ」
と当たり前な顔をして答えた。
「いや、普通はよく分からんが。ってどこでそれを」
「普通に岡野さんが教えてくれたのよ。これから天桐君達の練習準備があるからって」
「あ、そう」
(あちゃー、そういえばこいつらに黙っているように頼んでなかったな)
と天桐はまぁいいかと顔をしてそのまま車庫に向かった。
「よし、練習を始めるぞ」
「「おぉー」」
5人はV号に乗り込んだ。
もう夕方の5時過ぎになる練習場は、残りの夕焼けの光と戦車についた照明のみの明るさしかない闇の世界だった。この練習場近くの町にある光達は、夜空の星々みたいに小さくキラキラして見えるだけで、ここからは回りを照らす光力としては低すぎる。
そんな、何も見えない練習場でも天桐達は、僅かな光を頼りに練習を続けた。
ある時は戦車が大きな穴に落ち、ある時は池に落ち。そして、ある時は天桐の足が加埜の頭に落ち、
加埜の拳が天桐の頭が落ち、そして、城ノ崎の静かな怒りの雷が戦車に落ちた。
そんないろいろ大変な練習環境の中、天桐達は毎日学校の放課後すぐに戦車道教室に来て21時まで練習を続けた。
4日目木曜日の21時10分過ぎ
明後日決闘である今日。天桐達は既に車輌(V号戦車)の片付けをして帰宅しようと教室から出ていた。
一方、車庫ではハルナ達が車輌の片付けを行っていた。
4人はそれぞれ分担して作業を勧めていた。
「よし。これで終わり」
とハルナは自分の作業を終えると車輌から離れた。
「じゃあ、私物置の片付けと鍵閉めてくるね」
「わかった」
ナツコにそう伝えたハルナは、車庫の外へと出て行った。
それからハルナ以外の3人だけが残って作業を続けてようやく
「よし、これで終わりっと」
「そうですね」
「・・・お疲れ」
と3人は片付けを終えた、その時だ。
「なぁ、3人共ちょっといいかな」
と突然、男の声で3人は話しかけられた。
「え?」
「はい?」
「・・・?」
3人は声が聞こえた方へ顔を向けた。
「あ、えーと。どうなさったのですか?天桐さん」
ミアキは天桐の顔を見てそう聞いた。
「えーと、その1つ聞きたいことがあってだなぁ」
「聞きたいことですか。なんでしょうか?」
「あぁ、その。あいつ、ハルナのことで」
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