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音速伝説 エメラルド
進化する闘鶏
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う魂胆だ。尤も、誰にでも真似できる芸当ではないが。
 
「なるほど、ですがそんな付け焼き刃のテクニックでは追い付くことは出来ても一生追い抜けませんよ」
「わかってら!」
 
 そう、彼の走りを真似ているだけでは決して彼の前に出ることは出来ない。ここから先を決めるのは、やはりーーポケモンの技だ。
 
「ジュカイン、リーフブレード!」
「サンダース、電磁波」

レネの後ろから斬り込もうとするジュカイン
対し、サンダースが電磁波を放ちその体を痺れさせて止める。草タイプには電気タイプの技は通じにくいとはいえ、状態異常は別だ。

「ちっ・・・」
「それで終わりですか?サンダース、ミサイル針!」
「さっそく使ってきやがったか!」
 
 サンダースの体毛が一斉に逆立ち、強力な電磁波を帯びた針が水平な雨の如く撃たれる。それはジュカインだけでなくエメラルドの体さえもチクリとさし、僅かに痺れさせて減速させた。
 
「もう一度です、サンダース」
「リーフブレードで受け止めろ!」
 
 エメラルドはジュカインの刃で防ごうとするが、降り注ぐ雨を刀で受け止められる道理はない。再び体が痺れ、更に自転車の速度が落ちる。
 
「やはり、一日での成長は無理ですか・・・」
「そいつはどうかな!ジュカイン、ぶっぱなせ!」
「!」
 
 しかしエメラルドもただでは起きなかった。リーフブレードで受けることを試みる間にもソーラービームをチャージさせ、溜めた太陽熱を一気に放つ。それはサンダースの体を直撃したかに見えたがーー

「フッ・・・」
「なにぃ!」
 
 その体を、ソーラービームがすり抜けた。
 
「残念ですが、『高速移動』を使わせてもらいました。・・・そんな単純な攻撃が通用すると思いましたか?」
「言ってろ!」
 
 エメラルドは、なおも急いで自転車を漕ぎ、遅れを取り戻す。幸いにしてレベル制限のお陰で痺れはそう長くは続かない。とはいえ。
 
「サンダース、ミサイル針」
「タネマシンガンだ!」
 
 無数の針に対して、こちらも今度は小さな種子の弾丸で応戦する。だがそれでもなお、ミサイル針はそれを踏み越えてくる。
 
「へっ・・・」
「?」
「どうやら見えて来たぜ、お前の弱点がな」「ほう」
 
 レネは特に動揺しなかった、それはそうだろう。今だ彼は堅実にリードを守り続けているのだから。 
 
「お前の技は確かに隙がなくて走りもすげえけどよーーちょっとばかり威力が足らねえな!!ジュカイン、ソーラービーム!」
「今度は私を直接狙ってきますか・・・なら、十万ボルト!」
 
 サンダースの電撃と、ジュカインの
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