新風
僭王の弁明
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が終わってからも面会謝絶とか嘘付いて、ナリス王への伝令を邪魔し腐りやがって。
マルガの馬鹿共が叱られて豹頭に詫びを入れ、ゴーラ軍と休戦するよう頼み込んだって訳だ。
せっかく援軍に来てやった味方の筈が、ケイロニア軍や草原の蛮族共と戦わされちまった。
マルガの弱虫共が余計な浅知恵で誤解を広めた御陰様でよ、とんでもねぇ大迷惑だぜ。
腹の虫はおさまらねぇがカメロンから伝令が来てな、アムネリスが赤ん坊を産んだらしい。
俺にとっちゃ初めてのガキだからな、さっさと帰国して顔を見てやりてぇんだ。
パロなんざ放っといて一刻も早く国へ戻りてぇが、中途半端な儘で帰国する訳にも行かねぇ。
ダーナムって辛苦臭ぇ街に入る時、レムスの手下を派手に叩いちまってるかんな。
ハイそうですか、どうぞお帰り下さいよってな訳には行かねぇ事は解るよな?
都合も変わっちまったしもうしょうがねぇ、腹癒せついでに竜の化物共をやっつけてやる。
クリスタルで精々派手に暴れて鬱憤を晴らしてから、大手を振って凱旋帰国と行こうぜ。
ケイロニア軍の同盟軍として共闘するんだ、折角の機会だから強さの秘密を盗んでやれ。
お前等も口実を作って奴等に付き纏って、てめぇに何が足りないのか勉強しろ。
部下共にも良く言っとけよ、ケイロニアの奴等が馬鹿みてぇに強ぇ秘訣を盗めとな。
どうすればゴーラ軍も奴等に負けねぇ位に強くなれるのか、良く考えるんだ。
眼の前に折角ケイロニア最強の黒竜騎士団なぁんて、世界最高の御手本があるんだからよ。
『明日の為に、今日の屈辱に耐えろ』てな堅苦しい台詞を吐く気は毛頭無ぇけどな。
俺達の方が若いし無限の可能性って奴を持ってんだ、次に会う時にゃ完璧に叩き潰してやる。
そんな先の話じゃねぇ、そう遠くない未来にゃ俺達ゴーラ軍が世界最強になってやるんだ。
お前達なら出来る筈だ、俺を失望させんじゃねぇぞ!」
都合の悪い事は全て運命共同体ナリス、北の王グインに責任を押し付け平然と自己正当化。
ゴーラ軍の若き将星を前に吼え猛り、我田引水の演説を打ち捲る野心家の運命共同体。
「応っ!」
イシュトヴァーンの獅子吼に応え、勇者達は天地を揺るがす絶叫を轟かせた。
「1ザン後に動くぞ、間に合わねぇ奴なんざ用は無ぇ!
真っ先に準備が出来た奴にゃ褒美をやるが、のろまは置いてくかんな!!
一番槍は早い者勝ちだ、俺に着いて来れんなぁ誰か楽しみにしてるぜ。
御喋りはこれまでだ、野郎共、さっさと行きやがれ!」
互いに競争心を煽られ、鎧を激しく衝突させながら走り出す若き猛将達。
ウー・リー達と共に喧騒が去り、静寂を回復した天幕の裡に抑制された笑い声が響く。
「そなたには、驚かされる事ばか
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