暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
帰郷-リターンマイカントゥリー-part6/偽りの婚約者
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ンティコアが飛来、ウルトラゼロアイを左手でキャッチしていた。
カリーヌは手にしたサイトのウルトラゼロアイを見る。
「……この眼鏡は……」
握っているだけで、恐ろしくもどこか安心感を与える、不思議な力を感じた。
だが、カリーヌにとってそれだけのものじゃなかった。
似たようなものを以前にも見たことがあるのだ。
(もしや…)
彼女はその眼鏡を見て、自身の中にある予想を立てるも、そのままルイズとサイトのもとへ、カリーヌはマンティコアを下した。
「母様…」
「ルイズ」
ルイズは、先ほど罰を言い渡してきた母を恐れた。両親らの意見に逆らい、セミ人間にみすみす捕まり、自分の軽挙な発言でカトレアが部屋もろとも攻撃された。それらのことが重なり、ただでさえ恐怖の対象でもあった母がより強い恐怖に思えてならなかった。
しかし、カリーヌはルイズに視線を合わせず、じっと敵の様子を観察しながら娘に言った。
「あのような戯言を、間に受けるようではまだまだですよ。あなたは悪くありません。屋敷の攻撃は、あの怪人が勝手に行ったこと。あなたが気に病むことではありません」
「でも…」
自分が家族に、一度自分が家を出たいと望んだとはいえ、追放されても仕方のないほどの迷惑をかけてしまったことは事実だ。こんな事態を招いたのも自分のせいだと悔やむ気持ちを口にしようとするが、母の口から信じられない言葉が出てきた。
「…いいのです、ルイズ。人である以上、そのように思うことくらいはあるでしょう。
無論、なんでもかんでも自分の我儘を通すようでは規律を通せないですけどね」
「え?」
思わず顔を上げるルイズだが、母の顔を目で見ることはできなかった。
気が付いたら、自分は母にそっと優しく抱きしめられていた。同じだった…家族の中で自分が最も心を開いていた、カトレアと同じ…いやそれ以上の大きく暖かな温もりがそこにあった。
「…無事でよかった。本当に…」
優しい母の声が、聞こえた。だが、精神的にも疲労が溜まっていたルイズには、だんだんとその声が幻のように遠くなり、彼女は母の中で幼子のように眠りについた。
「今はゆっくり休みなさい。ここは、あなたの家なのですから」
カリーヌは優しく娘を抱きしめた後、マンティコアの背に乗せた。
「ルイズを安全な場所へ。そこにはハルノたちもいるはずです」
マンティコアはカリーヌの命令を受け、その場から飛び去って行った。
あれ?とサイトはその時、あることに気が付いた。てっきり自分も、あのマンティコアに乗せてもらい、安全なところで身を隠してもらうことを勧められるとばかり思っていた。だが、あのマンティコアはルイズを乗せてそのまま行ってしまった。もしや一緒に戦うのを頼まれる流れなのか?
「使い魔さん。あなた…名前は?」
すると、カリーヌはサイトの方を振り
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