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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
帰郷-リターンマイカントゥリー-part6/偽りの婚約者
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りと言い放つ。その鋭い視線に、ルイズは何も言えなくなる。家から出たいと願った後でも、やはり母とこうして真正面から逆らうことだけはできないようだ。
「おぉ、誰かと思ったら公爵夫人ですか」
セミ人間はフレデリックの姿に化けていた時と同じ声だが、それでも本来の不遜な本性を露わにしてカリーヌを見た。それに対して、
「まさか、最近噂となっている異星人とやらがこのヴァリエール領に侵入してくるとは…のこのこ連れてきたあの人もですけど、見抜けなかった私も私…か」
星人がルイズの婚約者を殺害して成り代わっていたことに気付かなかった夫のあってはならないドジに呆れを覚えつつも、自分もまた同じだと痛感していた。だが、今はいちいち悔やんでいる場合ではない。ルイズを取り戻さなければならないのだ。
「まさか、魔法ごときで僕とレッドキングを倒すなどと寝言を言うのではないでしょうね?それに、わかっているのですか?こちらにはあなたの娘もいるんですよ」
「……」
ついにはルイズを人質扱い。いざというときは、誘拐対象でもあった彼女を盾にする気なのだ。余裕をこいているセミ人間に、カリーヌは杖を構えたまま答えない。
「まぁいい。娘さんはもらっていきますよ。貴族の息女程度にしか見ていないあなた方よりも有効利用してあげますからご安心を。
レッドキング、やれ!」
「ギャオオオ!!」
セミ人間はレッドキングに、今度はカリーヌに攻撃するように命令した。主からの命令を受け、レッドキングは、今度は屋敷の瓦礫を持ち上げ、カリーヌに向けて投げつける。
しかし次の瞬間、レッドキングやセミ人間に暴風が襲いかかってきた。
いや、正確にはセミ人間の足もとから大竜巻が巻き起こっていた。
「ぬおおおおおおお!!?」
「ギャオオオ!!!?」
突然足元から巻き起こった竜巻により、ルイズとセミ人間は、遥か上空に舞い上げられた。
その風は、レッドキングが自ら投げつけた瓦礫を、彼の顔面に跳ね返してしまう。顔面…いや、自分の大きな図体と異なり小さな頭に瓦礫をぶつけられ、レッドキングは悶絶してしまう。
「うそ〜ん…」
ゼロが驚きの際に口にする言葉を、サイトが思わず口にしてしまう。どれほど高かっただろう。ビルの屋上の高さまで舞い上げられたセミ人間は当然ながら悲鳴を上げながら隕石のように落下していく。
「おでれーた!こんな飛んでもねぇ風、今まで見たことねぇぜ!」
魔法に詳しいデルフも、カリーヌの放つ魔法を目の当たりにして驚きを露わにしていた。
さらに、落下の際にセミ人間は、サイトから奪い取ったウルトラゼロアイを手放してしまう。
「れ、レッドキング!」
落下中のセミ人間は立ち上がったレッドキングに、落ちていくウルトラゼロアイを取るように命じるが、レッドキングが立ち上がったその時には、カリーヌの乗せたマ
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