暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
帰郷-リターンマイカントゥリー-part6/偽りの婚約者
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ずっとそばにいるはずの両親を失って心に深い傷を負ったその時から、彼の日常は完全に普通のものではなくなった。
年頃の男子らしいところもあるが、自分以外の誰かが傷つくのも消えるのも許せない、心優しい…まさに物語の主人公のような男に育てた。

「また、たった一人の女の子を守れないで………

お前の使い魔なんかやってられるかよ!!」

「……サイ…ト……」
熱き言葉が、ルイズの耳を突きつけた。
と、その時だった。サイトの肩に閃光が走った。
「ぐ!」
「サイト!?」
膝を付くサイトに、ルイズが寄り添う。彼の肩に傷が入っていた。閃光が飛んできた方角であるサイトの後ろを見ると、セミ人間がこちらにレーザーガンを構えていた。
「このガキ、よくも邪魔をしてくれたな…!!」
今のサイトはデルフを握る手も弱まり、肩を負傷してしまって、今度こそ詰みの状態だった。だが、それだけじゃない。セミ人間はもう片方の手に、ガンモードに折りたたまれたウルトラゼロアイの銃口をサイトに向けていた。
「…せっかくだ。このアイテムで貴様に止めを刺してやるッ…!」
邪魔をされてかなり不機嫌層な様子がうかがえたが、自分の勝利を確信したのかすぐにほくそ笑むような声を漏らしている。
しかし、そんな彼らの前に、一迅の風が巻き起こった。
「うわ!?」
「きゃあああ!!」
「何!?」
「ギャオオオ!!?」
竜巻、まさにそれだった。目もあけることさえもままならなかった。しかし突然の突風には、セミ人間もそうだが、あと一歩でサイトたちに止めを刺そうとするレッドキングさえも驚いて後退っていた。
「戯言はそれで終わりか?」
クールな女性の声が聞こえる。サイトたちは目を開けると、レッドキングと比べて小さいものの、人間と比べると十分に大きな体をした獣が、その背に女性を乗せていた。
しかもその獣はただの獣ではない。ハルケギニア以外で見かけるとしたら、おそらくRPGやそれの元ネタとなった神話の関連資料くらいだろう。獅子の頭と鷲の翼、蛇の尾…ハルケギニアの幻獣マンティコアだった。
「ルイズの…お母さん…!?」
そのマンティコアに乗っていた女性は、ルイズの母カリーヌだった。
「下がりなさい。私の風は常人には強すぎます」
背後にいるサイトたちに忠告を入れ、カリーヌはセミ人間とレッドキングを睨んだ。
「お母、様…」
自分の母が、ここに現れたことに驚いた様子のルイズは呆然としていたが、すぐに声を荒げた。
「ど、どうしてここに来たのですか!私が何をしたのか…」
自分がさっき何を言ったのか、母だって聞いていたはずだ。一切の望みさえ許容しようともせず自分を縛りつけようとする家を捨てようとする
「お黙りなさい、ルイズ。罰なら後で言い渡します」
しかしカリーヌは娘に有無を言わさずにぴしゃ
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