第26話 母娘の再会
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て回るロビンを、町の人達は微笑ましい顔で眺めるだけだった。けれど、ある時から町民たちはロビンに気づかれないように隠れながら、コソコソと後を付いて歩いたり、訓練のために森の中の訓練場に向かおうとすると、森の中は危ないから入ってはいけないと忠告のような事を言って、彼らの目の付く範囲だけに行動を制限されるようになった。
ロビンも、町の人達に隠していた悪魔の実の能力を使って、ハナハナの実で可能な眼や耳などの感覚器だけを生やし遠くから町の様子を探ってみると、オハラから逃げて来た事がいつの間にか知られていて、しかも自分が賞金首として捜索されている事を知った。
その情報を知ったロビンは、数ヶ月は過ごした島の生活を捨てることを決心して、逃げ出すための計画を立て、準備に入った。そして同時期に、ロビンを引き取って世話をしていたお婆さんは、ロビンの身柄を引き渡そうと海軍に連絡を入れて、彼女に関する情報を包み隠さず提供をしていた。
逃げ出す機会を伺っていたロビンの行動は一歩遅く、町民が海軍を島に呼び込んだのが一歩早かった。その結果、オハラの生存者であるロビンの居場所を知った海軍は、すぐに情報提供者の住んでいて、ロビンが現在も住んでいるらしい島へと捕獲部隊を向かわせていた。
***
それは、ロビンが毎朝日課にしている玄関前の掃き掃除をしている時だった
「ごはんの前に、あんたにお客さんだよ」
不気味な笑顔で呼びかけて来たお婆さんに、ロビンは内心で逃げ出すのが遅かったと後悔した。そして、お婆さんの後ろに居る黒服を見た瞬間に、手に持っていた箒を放り捨てて身体を反転させて逃げ出した。
「ロビン、伏せて!」
「ッ!!」
黒服から逃げている最中にロビンは、誰かが大きな声で自分の名前を呼んだのが聞こえた。
走って逃げている為に荒れる呼吸音と、後ろから怒鳴って追ってくる黒服達の捕まえようとしている叫び声が聞こえる中で、その女性の声が何故かロビンの耳にはハッキリと聞き取れた。
そして声を聞いたロビンは、何かを考えるよりも先に声の指示に従って身体が反応し、倒れるように、うつ伏せで地面にすぐ転がった。
地面に倒れた後、銃声が三発が聞こえるのをロビンは耳にした。そして頭上すぐ間近を、弾丸が空気の層を切り裂いて飛んでいくヒュンヒュンヒュン、という鋭い音を立てて飛んでいくのを聞きながら、今の女性の声の正体を悟っていた。
まさか、そんな。この島に居るはずのない人、そもそも既に死んだと思っていた人の声。
ロビンの頭の中では否定の言葉が溢れたけれど、今の短い言葉だけを聞いた声でも、ハッキリと聞き覚えがあった。
「お、お母さん」
「話は後、今のうちに逃げるわ」
倒れていた地面からオ
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