疾走する強者たち
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なく、ハガネールに鋼の尾を振るわせ叩きつけようとする、がーーその鋼の巨体が動かない。回転が止まり、自転車に覆い被さる。
「ぬおおおお!」
そうなってはもう走りようがない。その横を、ネビリムが追い抜くーー
「300m、追い抜かせてもらいましたよ!」
膝を引きずるようにしつつも懸命に走るメガミミロップとともに、ネビリムがゴールを潜り抜ける。戦闘不能になったハガネールから、相手の自転車が出てくることはなかった。
モニターから目を離したエメラルドは、ふーんと退屈を装って言う。
「・・・はっ、どんなもんかと思ったら相性とパワーの力押しじゃねえか」
「エメラルドさんが言うことではないような・・・」
「なんか言ったか?」
「なんでもありません。・・・でもハガネールの防御力ってすごいんですよね。どうして倒せたんでしょう?」
疑問を呈するアサヒに、エメラルドが答える。
「さっきも言ったろ、相性だ。・・・ミミロップはメガシンカすると格闘タイプがつくんだよ。タイプ一致、高威力、効果も抜群とくりゃ流石にきつい、それに」
「それに?」
「・・・あとは、レベル制限のせいだな。いくらハガネールの防御力が高くても、それは抑え
られちまってる。ミミロップのも同様だか、逆に言えばそれだけ技自体の威力が大きなアドバンテージになるってことだ」
「なるほど・・・どうですかエメラルドさん、彼女と戦って勝てそうですか?」
「当然だろ」
自信満々の風で言うエメラルド。だがその後ろから、若い男の声が聞こえた。
「いいえ、君では難しいでしょうねーー」
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