第一章 天下統一編
第二話 新生活
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達の所に向かい手際よく指示を出していった。俺はその様子を眺めて見ていた。
秀清の指示が終わると人足達は荷物を家屋内に運びだし、侍女達は母屋にある勝手口から家屋内に入り掃除をはじめた。
指示を出し終えた秀清は俺に近寄ってくる。彼と距離をとって後ろから二人の男女が付いてきていた。身なりから下人というところか。
「卯之助、詳しい話は引越した後だ。今日からお前の屋敷で働く者達を紹介しておく。九蔵とリクこっちに来い!」
秀清は二人の男女を声を張り上げ呼んだ。彼に呼ばれ急いで二人は前に進み出た。男は三十代前半の冴えない白髪頭の小男、女は十第後半で二十手前の勝ち気な女だった。
「殿様、九蔵と申します。今日からお世話になります。何なりとお申し付けください」
九蔵と名乗った男はおずおずと俺に頭を下げた。俺は九蔵に「よろしく頼む」と言った。九蔵は白髪頭で痩せているが衣服から見える手足は筋肉質だった。頭髪のせいで一見して老人に見えるが顔を見ると中年と分かる。
「殿様、リクと申します。よろしく願いいたします。何なりとお申し付けください」
リクは勝ち気な顔と裏腹に殊勝な態度で俺に頭を下げた。奉公に来る人間が主人に失礼な態度はする理由がないか。俺は九蔵と同様にリクに「よろしく頼む」と言った。リクは髪を肩にかかるかかからないくらいで切り揃えていた。
「二人はお前の下人だ。お前の好きに使うといい」
秀清は二人の下人を紹介し引越作業に戻って行った。
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