マブラヴ
1492話
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ブリッジスの視線に押されたように、1歩、2歩と後退る篁。
何だかんだと、結局ブリッジスには弱いんだよな。
いや、以前はブリッジスを嫌っていたので譲歩するようなことはなかったが、今のブリッジスはそれなりに素直に篁に教えを請うている。
結果として、それがお互いの間にあった垣根を取り払っていると言ってもいい。
それ以外にも、当然篁がブリッジスの事情を知ったというのが大きいんだろうが。
ブリッジスの父親を篁が日本人として恥ずかしいと感じたのは大きい。
ブリッジスが日本人を恨む理由を知ってしまったからな。
「ですが、アクセル代表!」
「まぁ、落ち着け。本当に何かあったら、俺がどうにかしてやる」
「……どうにか、ですか?」
「ああ」
疑わしげな篁だったが、俺が空間倉庫から1本の薬が入った瓶を見せると、首を傾げる。
まぁ、これだけを見ても分からないよな。
「これはエリクシール。ネギま世界……魔法が存在する世界で作られた、魔法薬だ。簡単に言えば、死にかけている奴でもあっという間に元気にする効果がある」
『!?』
俺の説明に、スレイ以外の全員が驚愕を漏らす。
まぁ、このマブラヴ世界に魔法は存在していないんだし、魔法の薬と言われても困るよな。
「知っての通り、シャドウミラーは魔法の存在する世界とも友好的な関係にある。それは、魔法で作った保存食とかが売られているのも分かるだろ?」
ネギま世界の魔法先生や魔法生徒が魔法によって作った食料……干し肉を始めとした各種保存食の類は、マブラヴ世界では売れに売れている。
魔法というのもあるんだろうが、やっぱり合成食ではないというのが大きいのだろう。
「かなり高級な品だけど……本気で今やらないといけないんだろう? 勿論このエリクシールは定価で売ってやるから、安心してくれ」
そう告げられ……やがてブリッジスはその場から立ち去る。
言葉で言っても分からないのなら、こうして行動で教えてやればいいんだよな。
ちなみにこの日、崔の小隊はミネルバ隊にボロ負けしてしまい、崔は悔しさのあまり俺との約束云々ではなくなるのだが……それはまた、別の話。
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