マブラヴ
1492話
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、色々と改造されてますからね」
しみじみと呟くヴィンセントを見れば、どれ程この機体に情熱を傾けてきたのかが理解出来る。……うん? そうだよな、ヴィンセントは整備員なんだし、不知火弐型の開発をしてたんだよな?
もしかして、ブリッジスが乗っている吹雪の整備だけに集中していたとかは……いや、ないか。
「ほう、なかなかの機体だ。ある種の雰囲気を持っている」
スレイも不知火弐型を見て、しみじみと呟く。
自分が手を掛けたのだろう機体を褒められたのが、余程嬉しかったのか、ヴィンセントは満面の笑みを浮かべてスレイの言葉に頷く。
「そうですよね、プレスティ大佐もそう思いますか。いやぁ、正直なところ俺もここまでの機体が出来上がるとは思ってませんでしたから」
「だが……ブリッジスの準備はどうなのだ? 幾ら吹雪を乗るようになり、篁と模擬戦を行い、武御雷の……日本製戦術機の動かし方を間近で見てきたとはいっても、まだそれ程経っていないだろう?」
幾らブリッジスが戦術機の操縦について才能があっても、日本製の戦術機を完全に乗りこなせている……という訳ではない。
勿論これはブリッジスの才能云々ということだけではなく、純粋に機体特性への慣れがある。
今まで使っていたのと、似て非なる物を自由に使えというのは、どうしたってすぐには出来ない。
まぁ、XFJ計画が始まった当初から日本製戦術機を使う練習をしていたのならまだしも、きちんと日本製戦術機に合った操縦をするようになったのはつい最近だしな。
どうしたって、習練時間が足りなくなるのは仕方がなかった。
「それで、ブリッジスはどこにいるんだ? こうして不知火弐型が来たのだから、その練習はしなくてもいいのか?」
「あー……それが、その……」
俺の疑問に、言葉を濁らせるヴィンセント。
……何かあったのか?
そんな風に思っていると、不意に声が聞こえてくる。
「ブリッジス少尉、危険だと言ってるだろう! その怪我で戦術機に……それも、不知火弐型に乗るのは危険だ!」
「大丈夫だ。俺はプロなんだから、この程度はどうという事はない。何、見た目がちょっと酷いかもしれないが、それだけだからな」
篁とブリッジスの2人が、そんな風に言い合いをしながらこっちに近づいてくる。
……そして、何故ヴィンセントが言葉を濁したのかを理解した。
何故なら、ブリッジスの顔には青痣が幾つもあり、同時に腫れている場所もある。
端的に言えば、明らかに殴られた跡と言ってもいい。
「何があったんだ? 見た感じ何か大きな問題があった訳ではなさそうだが」
俺が聞くよりも前に、スレイが尋ねる。
どうやらスレイの目から見てもブリッジスの様子は気になったらしい。
「あー、実
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