sts 33 「心の中で」
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を扱えはするが、少年の剣術はすぐには出来そうにないよ」
「我流だったものにシグナムの剣が混じったりした結果が今だからな。……それにしても、いい加減少しはもらってほしいところなんだが。大分話のネタも尽きてきたし、最初に言ったようにあまり悠長にしてられないんでな」
「それについては悪いとは思うが、始めに私も言ったはずだ。自分の意思ではどうにもならないとな」
最初の方はともかく今は自分の意思で戦っていそうな気もするのだが。
だがそれ以上に……これ以上戦闘が長引くのは不味い。この戦いだけで魔力を使い切るわけにはいかないのも理由だが、アインスの対応力は化け物だ。戦闘が長引けば長引くほど俺の切れるカードがなくなっていく。
アインスは自分の中にロストロギアがあると言った……つまり内部にあるロストロギアを破壊出来ればアインスを解放してやるということだ。しかし、それを成すにはまずアインスの攻防を?い潜る必要がある。加えて、ロストロギアを破壊できるほどの威力を持った攻撃を行わなければならない。
そう考えていた矢先、再びはやてから通信が入った。しかも今度は念話ではなくモニターを開いてだ。
『ショウくん、出来れば今すぐゆりかご内部に入ったなのはちゃんとヴィータを追ってほしいんやけどどないな感じ……な…………何でアインスが居るん?』
よりによってこのタイミングで……いやはやてを責めることはできない。はやては俺の身を案じ、また今後の考慮した采配をしようとして通信してきたのだから。
『まさか……ショウくんの言うとったスカリエッティからのプレゼントって……でも何で』
「主……今の私はロストロギアによって少年の記憶から再現された偽りの存在です。この世に再び生を受けたわけではありません。それに……こうして話すことは出来ますが、私の体は私の意思に関係なく動きます」
『それって……つまり』
「はい、私はあなた方に敵対するしかないのです」
悲しげな笑みを浮かべたアインスの返答にモニターに映るはやては俯いてしまう。前髪で表情を窺うことは出来ないが、震えているところを見ればその胸中がいかに様々な感情で満たされているかは理解できる。
『なあショウくん…………何で……何でアインスと戦ってることを黙ってたん。……何でさっき言わんかったんや!』
「主、落ち着いてください。少年は主のことを想って……」
『そんなこと分かっとる! やけど……やけどショウくんだってアインスと戦うんは嫌なはずや。ショウくんだけ戦わせて……背負わせてええものやないやろ。私は……昔も今も……アインスの主で家族や。アインスが悪いことしとるんなら……私が責任取らなやろ?』
大粒の涙を浮かべ泣きそうな声でそう語るはやてだが、彼女の目には決意の色が見えた。
俺ははやての
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