418部分:第五十七話 遺跡の中でその八
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第五十七話 遺跡の中でその八
「しかしだ」
「このままいけばですね」
「お金には困りませんか」
「どうやらな。さて」
ここまで話してあらためて全員に告げたのだった。
「英気は養った。では行くか」
「ええ、それじゃあ」
「晴れてアンデスに」
「ミロ様」
シリウスが立ち上がったところでミロに声をかけてきたのだった。
「そして向かうのアンデスの何処に」
「マチュ=ピチュだ」
そこだというのだ。
「そこに向かう」
「あの遺跡にですか」
「あの場所に」
「小宇宙を感じる」
ミロはそこに向かう理由をそれだとしたのだった。
「十の禍々しい小宇宙と無数のそれをな」
「十のですか」
「そして無数の」
これで六人はわかったのだった。それだけで充分であった。
「ではやはりそこに」
「奴等がいますか」
「少なくともそこにいるのは間違いない」
ミロもまた六人に対して告げたのであった。
「その場所にな」
「では今から」
「マチュ=ピチュに向かいましょう」
「先程の話通りアルパカとリャマを連れて行く」
このことを話すのも忘れないミロだった。
「あとは。馬は」
「ええ、それもいけますよ」
「とりあえず大丈夫です」
アクタイオンとジャッカーがここでまた話した。
「まあ確かに険しい道ですけれどね」
「馬も何とかいけます」
「そうか。ではいいな」
ミロは彼等のその言葉を受けたうえで納得した顔になって頷いた。
「では馬も借りてだ」
「七頭ですね」
「人数分ですね」
「そうだ、七頭だ」
それでいいというのだった。ミロの言葉はしっかりとしたものだった。
「そしてリャマはだ」
「ええ」
「どれだけ連れて行きますか?」
「最低限でいいのだが」
「テントとかも必要ですよ」
「それも入れますと」
今度はシフォンとカービルが話す。
「かなりの数が必要じゃないんですか?」
「食べ物のこともありますし」
「ではそれはだ」
ここでミロはカペラとシリウスの二人に顔を向けた。そうしてそのうえで彼等に告げた。
「御前達に任せたいが」
「はい、それでは」
「お任せ下さい」
二人はミロのその言葉に応えて頷いたのだった。
「手配はしますので」
「そうしてそのうえで」
「マチュパチュに向かおう」
あらためてその場所を六人に告げるミロだった。
「わかったな」
「わかりました」
「じゃあ今から」
勘定を払いそのうえでマチュパチュに向かう準備に入るのだった。彼等も戦いに向かおうとしていた。
第五十七話 完
2009・9・30
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