EPISODE05勇者W
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返り――
「まぁ、こんな感じかな?……ってみんな、どうしたんだ」
凱の視界には、驚き戸惑うみんなの表情が写っていた。
うん、そうだよね。調子に乗りすぎた。ごめん。
しばし休息の末――
「いっその事、その魔剣と鎧をもらっちまったらどうだ?」
「常識で考えてみろ。あなたに刀を打ってもらうより高くつく」
「……そうだろうな。ガイはともかく、そんな貴重な魔剣をお前ひとりで護衛させるなんざ、勇気ある決断だったと思うぜ」
「魔剣と鎧が売りに出される。としか公表されていない。剣が人の姿で外を歩くなんて考えが着かないだろうから、護衛の人数は少ないほうが目立たないし、同性のほうが何かと都合がいい。私が選ばれたのはそんな所だ」
「そんなにべらべら喋っていいのか?俺が吹聴しないとも限らない」「あなたはそんな事をしないさ」「ぐっ……」
嫌味っぽく忠告するルークを余所に、セシリーは純粋な笑顔で返答した。負け惜しんだルークの仕草に気づく人物は、誰もいなかった。凱はそんなルークを見て、クスリと笑みを崩していた。
そんな様子を楽しんでいた凱を、ルークはジロリと睨んでいた。
「リサ」
「あ……ハイッ」
セシリーに呼ばれ、リサは慌てて答えた。
「アリアが街を見たいと言っている。リサも一緒に行かないか?」
「え……でも、まだお仕事が」
セシリーがなぜここ工房リーザに訪れたのか、凱はその理由がやっとわかった。
(なるほどな、はじめからそれが目的だったんだな)
凱にはその光景を見て、ほほえましそうに頬を緩めていた。
「じゅ、準備してキマス!」
言うやいなや、リサは踊るようにその場を後にして、ぱたぱたと準備をし始める。
「……なぁ、ルーク」
凱は、ふてくされていながら椅子に腰かけているルークに訪ねた。
「ンだよ?」
「リサはキミの助手だよな?」
今更なんだ?と言いたそうなカオのル-ク。
「……そうだが?」
「鍛冶屋ってかなりの重労働だぞ?あんなに小さいのに家事もこなしてるなんてすごいな」
「勝手だろうが。お前には関係ない」
ルークの眉間が狭くなる。どうやら彼の御機嫌に触れてしまったようだ。
「それにしても……ガイ」
今度は珍しくルークから声を掛けた。あのぶっきらぼうから声を掛けるなんてとても思えない。
「ん?」
「やけに静かだな」
取り残された凱とルークは、なんだか寂しそうだった。
V
「リサと何かあったのか?」
凱にそう言われて、ルークの視線が彼に向けられる。
今日ここに来てから、凱にはずっと気になっている事があった。
何だか今日のルークは様子
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