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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第百八十八話 武器無き戦い
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駄目だ。もう少し互いの軍が近づいてからのほうが帝国にとっても受け入れ易いだろう」
なるほど、切羽詰ってからのほうが受け入れ易いには違いない。しかし綱渡りではある。果たして上手くいくのか……。シトレに相談してみるべきだろう。帝国では軍人の力が同盟よりも強い、そのあたりをシトレはどう見るか……。
「ところで例の件どうするつもりだ、トリューニヒト」
「ルビンスキーからの救援要請か」
「ああ」
昨日、ルビンスキーが助けてくれと言ってきた。フェザーンの独立を侵そうとしている帝国軍を追い払ってくれと。見返りは当然だが経済協力と資金援助だった。何でも金で片付けようとするフェザーン人らしい見返りだ。もっとも彼らが提示できるのはそれ以外に無いのも事実だが。
「残念だが、フェザーンの独立などのために同盟を危機にさらす事は出来んな」
「同感だ」
多くの同盟市民がそう思うだろう。同盟と帝国が血を流して戦っているときにその血を啜って太ってきたのがフェザーンなのだ。賢い生き方なのかもしれないが尊敬される生き方ではない。皆何処かでフェザーンの在り方を疎んじている。
「フェザーンの独立などこの国では政治的大義になりえない。せいぜいこれまで楽しんできた付けを払う準備をするべきだろう。取立ては大分厳しいものになりそうだがね」
そういうとトリューニヒトは笑い出した……。
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