第11話 約束
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かもな。って、待て待て。
「一緒に来るのか?」
「言ったであろう。お前に興味がわいたと。嫌なのか?」
あ〜、そうだな。
当分、旅の仲間を増やす予定も、増やせる予定も無いから良いかもしれん。
「こんな美少女と旅が出来て、嬉しいだろう」
自分で言うなよ。
だが、美少女なのは間違いないから否定も出来ない。
「いや、別に。よろしくな」
「ああ」
「本気かい、クライン。そんなEランクの奴と、旅をするつもりなのかい?」
クラインと改めて挨拶をすると、変な男が寄って来た。
何だ、こいつは。
「何か用か、モーブ」
………モーブだってよ!
ハッハッハッハッハッ!!
と笑いたいところだが、面倒なことになるのは目に見えているので必死に笑いをこらえることに全力を注ぐ。
「君みたいに実力のある冒険者が、こんな低レベルの奴と一緒にいたら、君まで低レベルになってしまう」
「誰と旅をするかは私が決めることだ、モーブ」
「僕は忠告をしているだけだよ。君のように実力のある者は、同様に実力のある者と組むべきだよ。例えば、僕とかね」
「彼はまだ冒険者になったばかりだ。ランクが低いのは当然だ、モーブ」
……くっ、ダメだ。
クラインが奴の名前を言う度に、俺のポーカーフェイスが崩れそうだ。
耐えろ、俺!!
「どうしてこんな奴と一緒に居るのか理解に苦しむよ、僕は」
「自分の実力をひけらかす貴様と、シュトラーセを一緒にするな」
クラインさんや、それは言ったらダメだよ。
こういう奴は、それだけが生き甲斐なんだから。
俺の腹筋も限界が近い。
さっさと依頼を受領して外に出ていよう。
掲示板に掲示されていた紙を取ると、受付へと持っていく。
「…今の言葉は納得できないな。この僕が、あんな奴に劣ると?」
「そう聞こえなかったのなら、貴様の耳は飾りか?」
オゥ、クラインさんや、どうした。
やけに辛辣だな。
どうやら俺が脱出できるまでの時間はそう無さそうだ。
急ぐとするか。
「言ってくれるね。なら、1つ賭けをしようじゃないか?」
「賭け?」
「彼と勝負をして、負けたら相手の要求を飲む。というのはどうだい?」
モーブと目が合ってしまった。
……HQ!脱出失敗だ!
くそっ!ダンボールを被るべきだったか!
コードレッドが発令された!
大佐!何とかしてくれ!!
「もし僕が勝ったら、クライン。君は、僕と2人で旅をしてもらうよ」
おー、分かり易いくらいにクライン狙いだな。
クラインの方は……。
短い付き合いだが、今まで見たことも無いくらい表情が歪んでいる。
かなり嫌そうだ。
「こ
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