暁 〜小説投稿サイト〜
空虚で無気力な青年が異世界で新生活〜改訂中〜
第11話 約束
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
しい」
「なるほど」

ちなみに、このことは今朝聞いた。

「だから、今朝は俺が〔サイレンス〕という魔法を使って、部屋の声を外に漏れないように遮断していたわけだ」
「ふむ」
「だが、お前が部屋の扉を開けたお陰で、魔法の効力は切れてしまった」
「なるほど。……ということは」

察しがついたようだな。

「だから、最後のノイの声は宿中に響いたことだろう。実際のところはノイが相手だったが、周りの人間は相手がお前だと考えるだろう」
「……やっぱりかーっ!!」

突然のクラインの大声に、まだ朝は早いほうだが人はいるわけだ。

通りを歩いていた人たちが驚いた顔で、クラインへと視線を向ける。

だが、当のクラインはそんなことを気にしている余裕は無い。

壁に手を当てながら、何やらブツブツ言っている。

怖いな、おい。

仕方ない。慰めてやるか。

俺はクラインの肩を叩き、慰めの言葉をかける。

「まっ、気にすんな」
「お前のせいだろう!!」

怒られた。

だが、見事なまでに真っ赤だ。耳まで赤くしている。

「別に害は無いだろ」
「私が不埒な女だと思われただろう!!それに、私は猛烈に恥ずかしい!これは実害だろうが!!」

不埒って……。

子孫繁栄に必要な行為なんだから、不埒ってことは無いと思うんだが。

「周りも面白がっているだけだ。言って来る奴がいたら、適当に流せばいい」
「確かにそうかもしれんが、気になるんだ!」

俺が何を言っても無駄そうだな。

もう何も言うまい。

唸るクラインは無視して、ギルドへと向かうことにしよう。

唸りながらも、クラインはちゃんと歩いている。

もう済んだことを考えても、仕方ないと思うんだが。

ギルド入口の扉を開けると、思ったより人がいた。

早起きの奴らばっかだな。

俺の場合、今日は寝技の訓練があったからな。

…明日はフェラで起こしてもらうように、ノイに言っておくか。

つうか、今朝も中で出しちまったな。

まだ避妊の魔法は考えてないんだが。

まあ、出来るかどうかも不明だけど。

「何をしている、シュトラーセ」

いつの間にか復活していたクラインに急かされ、俺は掲示板へと歩いていく。

今度は何の仕事をするか。

「今度はノイも一緒に行ってみるか?」
「行ってみるニャ」

行きたいようだ。

じゃあ、討伐系はちょっと止めるか。

訓練が必要かな。…俺もだけど。

「護衛とかはどうだ?」
「護衛か。難しいんじゃないか?」
「ノイは魔法が使えるのだろう?なら、3人もいれば余程の数が来ない限り、大丈夫だろう。目的地も隣街だ。それほど距離も無い」

確かにそう
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ