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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十三話 こういう時こそ人材収集です!
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帝国歴486年10月2日――。
帝都オーディン ラインハルトとキルヒアイスの下宿――。
■ ラインハルト・フォン・ミューゼル大将
水面下では激しくブラウンシュヴァイクとリッテンハイムがそれぞれの覇権争いに専念している。双方の貴族や有力者共もしのぎを削っているが、俺にはあまり関係がない話だ。いや、大局的に見ればこの動きは大いに今後に影響することだが、ブラウンシュヴァイクに味方するか、リッテンハイムに味方するか、などというバカげたことを考える気にはなれない。
ブラウンシュヴァイク、そしてリッテンハイムが皇帝に会いに行ったようだったが、あいにくなことだな。俺やアレーナ姉上たちが手を回して、近衛兵たちがリヒテンラーデ侯爵の命の下、奴らを頑強に阻んだのだから。奴らが鼻息を荒らげながら息巻く姿を見られなかったのは残念だ。奴らには「帝都を動くべからず。」という皇帝陛下の沙汰が降りたそうだ。
こちらはどちらにも味方しない以上、帝国軍人としてあるべき立場をとるという姿勢を明確にせねばならない。
リヒテンラーデ侯爵の仲裁によって、その場では両者は引きあげたが、まだ争いは続いている。今のところはブラウンシュヴァイクが優勢だろう。なんといっても向こう側には例の「転生者」とやらがいるのだから。もっともこちらにはアレーナ姉上やイルーナ姉上たちがいらっしゃるがな。
俺は今のところ正規艦隊司令官ではあるが、出動命令も出ていないので、平素の仕事を除けば特に多忙ではない。艦隊訓練も面白いが、それよりもこの時期を利用して俺にはやっておきたいことがいくつかあった。
一つ目は、各種技術開発の進捗状況を確認することだ。以前最新鋭艦を奪還しに同盟領内に侵入した際に、放棄されていた基地からピンポイント・ワープ技術のデータ残骸が残されているのを見つけた。無論そのデータ原義は上官に渡したが、ひそかに俺は複製を行っていた。それを持ち帰り、軍務の傍ら解析にいそしんでいる。やっと見通しが付いたので、ひそかにケスラーにそれを手渡して本格的な開発を委託した。ふと、思いついたこともあったので、合わせていくつか依頼しておいたが、実現までにはまだ日数がかかるだろう。
二つ目は、今の帝国の民度の改善だ。はっきり言っておくが、これは中長期的にやらねばならないことで、とても一朝一夕には出来ない。貴族共に搾り取られている現状では民の意識改善などできるはずがない。俺は蔵書を読み漁って、キルヒアイスやイルーナ姉上、アレーナ姉上やロイエンタール、ミッターマイヤーらと議論する中で、ふと気が付いたことがある。
インフラの改善、自治体としての組織機構、定められた範囲内での主権在民の考え方の育成、公平な裁判と福利厚生等、やることは山ほどあるが、当然これらは貴族領内ではできないということだ。いっそ皇帝の直轄領内で試験的に(無
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